研究課題/領域番号 |
22K16623
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
手塚 宜行 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任教授 (90868209)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 血管内皮障害 / グリコカリックス / 敗血症 / 熱傷 / 抗菌薬 / 薬物血中濃度 |
研究実績の概要 |
血管内皮グリコカリックスは血管の恒常性維持に重要な役割を果たしており、血管内皮障害に伴う血管透過性の亢進に関与することから注目を集めている。敗血症や重症熱傷での血管内皮障害メカニズムについての研究が散見され始めてはいるものの、血管内皮障害と抗菌薬の薬物動態に着目した報告はない。本研究では敗血症性血管炎と重症熱傷の血管内皮グリコカリックスへの影響を明らかにするとともに、血管内皮障害を来した場合の抗菌薬の薬物動態について、動物モデルを用いて検討する。 リポポリサッカライドを投与した敗血症性血管炎モデルマウスと、重症熱傷モデルマウスではいずれもシンデカン-1が上昇していることから、いずれのモデルマウスでも血管内皮障害を生じていることが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
抗菌薬(メロペネム)の流通制限により、目的としていた抗菌薬が入手困難であったため、血管内皮障害と薬物血中濃度との関連の検討ができていない。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は抗菌薬の購入が可能であったことから、特に処理を加えないマウス、敗血症性血管炎モデルマウス、重症熱傷モデルマウスでシンデカン-1に加え、抗菌薬(メロペネム)の血中濃度を測定、またグリコカリックスを抽出し、電子顕微鏡を用いて観察を行い、血管内皮障害と抗菌薬血中濃度の関連性について検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた抗菌薬などの試薬の購入が出来ず、またその解析に必要な試薬も併せて購入が出来なかったため。
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