研究実績の概要 |
動物モデルの確立と実験機器の整備を進めた.日本白色種ウサギを用い,ケタミンを前投薬し,その後耳介静脈からプロポフォール,フェンタニルを持続静注投与し十分な鎮痛鎮静を行い,気管切開し3.5mmIDの気管チューブを挿入した.耳介動脈から観血的動脈あるラインを挿入し血圧管理,血液ガス分析を実施した.保温器で体温管理を実施した.10ml/kgの肺洗浄と高圧換気を行い肺障害モデルウサギ(Moderate – Severe ARDS)を作成することが確認できた.鎮静剤鎮痛剤の調整を行い自発呼吸の変化をpreliminaryに検証した.VCV6ml/kg群,7.5ml/kg群それぞれ4時間人工呼吸管理を行い,1時間毎に血液ガスを測定しpH 7.25~7.35を目標に換気回数を調整した.1時間ごとに吸気ホールドしプラトー圧,静的コンプライアンスなどの呼吸メカニクスに関わる生理学的パラメーターを測定した.SpO2 93-95%でFiO2を設定した.PEEP8で固定とした.生理学的パラメーターとして胸腔内圧を測定する予定であったが一部機器に不具合が生じ調整中である. 換気後,血液サンプル(炎症マーカーIL-6,TNF-α,ELISA),肺組織(組織学的検査,Dry to wet ratio),肺胞洗浄検体(炎症マーカーIL-6,TNF-α,ELISA),横隔膜組織検体(HE,炎症細胞スコア)を採取した.採取などの精度を検証中である. 次年度以降の課題として,具体的に介入群(部分筋弛緩群),対照群(完全筋弛緩群)を作成し,部分筋弛緩群で自発呼吸努力(食道内圧の圧差,P0.1)をコントロールする.サンプル採取し肺障害,横隔膜障害について比較検証を進めていく.
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