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2023 年度 実施状況報告書

ARDSにおける部分的筋弛緩薬による自発呼吸努力の調整を介した肺横隔膜保護戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22K16641
研究機関広島大学

研究代表者

島谷 竜俊  広島大学, 病院(医), 研究員 (80773910)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードARDS / ウサギ / 自発呼吸
研究実績の概要

実験概要としてはARDSモデル日本白色種ウサギを作成し,気管切開,動脈圧ライン,末梢静脈路を確保,食道内圧を測定する.筋弛緩薬の投与量を調整し自発呼吸努力を完全に消失する群と,部分的な影響に留め自発呼吸努力をコントロールした群を作成し肺組織(Wet dry ratio,HE染色による炎症の評価,肺障害スコア),横隔膜組織(HE染色による炎症評価),血液サンプル(ELISAによるIL-6,TNFα),肺胞洗浄液(ELISAによるIL-6,TNFα,タンパク量)を比較検討する.
当該年度ではモデル作成手技を習熟するよう実験実施を行なった.ARDSモデルは肺胞洗浄と高一回換気量による2ヒットモデルで肺胞が傷害されていることをHE染色で確認できた.また肺傷害による肺水腫の影響を肺重量の増加としてwet dry ratioにより評価した.横隔膜組織はHE染色で炎症の評価を行う予定であるが,氷晶形成などが見られたため保存方法に改良の必要性がある.血液サンプルと肺胞洗浄液サンプルはそれぞれ問題なく採取することができ遠心分離の後deep freezeで保存した.自発呼吸努力の調整には薬剤の微細な調整が必要であり,また自発呼吸努力を評価するために胸腔内圧の代替指標となる食道内圧を測定したが,キャリブレーション方法などの測定環境の調整にも時間を要した.引き続き部分筋弛緩薬を投与した介入群を進めていく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は自発呼吸努力を部分的筋弛緩薬投与(少量持続投与)により肺傷害,横隔膜機能不全を抑制することを仮説したものであるが,薬剤投与量の調整が困難であり,結果モデル作成の手技にばらつきがあるため.引き続き薬剤調整を含めたモデル作成を継続する.

今後の研究の推進方策

今後は部分筋弛緩薬を投与した群を作成し,肺傷害,横隔膜傷害について組織学的,分子生物的な評価を行い比較する予定である.

次年度使用額が生じた理由

モデル作成が安定せず実験計画にやや遅れが生じたためである.
次年度にて残りの実験動物費用,保存しているものを含めた血液サンプル,肺胞洗浄液サンプルを対象としたELISA解析(IL-6, TNF-α),タンパク質量分析の試薬に研究費を使用する予定である.

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公開日: 2024-12-25  

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