研究課題
ヒトの体温は、熱産生と熱放散がバランスを取り合い37℃前後に厳密にコントロールされている。熱中症ではこの熱産生と熱放散のバランスが崩れることにより、体温上昇を引き起こし多臓器障害が引き起こされる。当該研究の目的は熱産生に着目しこれをコントロールすることで新たな熱中症予防法や熱中症治療法を開発することである。今回、熱産生メカニズムの異なるマウスを用いることにより、熱産生を減少させれば熱中症を予防できる可能性が見いだされた。この結果を基に昨年はInternal Journal of Molecular Science誌に”Effect of PACAP on Heat Exposure”を投稿し,本年度は”下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド(PACAP)の効果から考える新たな熱中症予防戦略”とういタイトルで第51回日本救急医学会優秀演題セッションであるハイライトセッションにおいて報告を行った。
3: やや遅れている
令和5年度は臨床業務の負担が大きく、研究に予定通りのエフォートを割くことが出来なかったため。
非ふるえ熱産生の阻害・抑制は暑熱暴露ストレスに干渉するか?を明らかにするためにマウスに薬剤投与や外科的処置を加えて問いを明らかにしてく。
実験進捗状況が遅れておりマウス購入などにかかる費用が使いきれなかった。次年度は実験最終年として熱産生と暑熱暴露の関係を明らかにすべく、次年度使用額が必要である。計画としては熱産生に大きくかかわるUCP1に対する直接的な薬剤介入を行う。そのためにβ3受容体拮抗薬の購入とマウスの購入、最終年度として成果を発表するための学会発表と論文投稿費用が必要である。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (23件) (うち国際学会 1件)
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