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2023 年度 実施状況報告書

挫滅症候群に対するMRスペクトロスコピー法診断と新規細胞治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K16647
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

太田 裕貴  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70408376)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード救急医療 / 再生医療 / 挫滅症候群 / MRスペクトロスコピー / 幹細胞治療 / 間葉系幹細胞
研究実績の概要

本研究の目的は、挫滅症候群(CS)の早期診断と有効な治療法の開発を行うことである。我々はこれまでにMRI装置を用いたMRスペクトロスコピー法(MRS)がラットCSモデルにおいて下肢筋組織の虚血性変化を鋭敏に反映し、超早期診断に有用であることを報告している(Ohta H et al., Diagnostics, 2021)。そこで本研究はCS受傷後の筋組織の回復過程である急性期から慢性期においてもMRSが有用な診断ツールになり得るのか、及びCSに対する有効な治療法を探索するものである。
2年目の研究では、以下の実績を達成した。
1. CSラットモデルの長期的評価方法の確立:1年目はCSラットモデルの急性期変化をMRSにて評価する方法を確立したが、今年度は下肢筋組織の回復課程を長期的に観察し、MRSおよび血液検査により客観的なデータ収集方法を確立した。さらに、電子顕微鏡およびHE染色などの組織学的検査法を用いた評価方法のプロトコルを構築した。
2. CSラットモデルの筋組織回復率:モデル作製2週間後、MRSと動脈血採血検査を行ったところ、無治療群においては下肢筋組織のダメージが完全に回復していないことが明らかになった。
3. 効率的な間葉系幹細胞収集および培養上清液の取得:間葉系幹細胞培養による効率的な細胞収集方法の確立に成功し、大量の細胞を安定して収集できるようになった。さらに、間葉系幹細胞培養により生じた培養上清液の取得方法を確立し、培養上清液を用いた治療研究の基盤を築いた。
これらの実績により、CSの治療における早期診断および治療法の開発に向けた重要な基盤が築かれた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2年目はCSラットモデルの長期的評価方法の確立、CSラットモデルの筋組織回復率、効率的な間葉系幹細胞収集および培養上清液の取得に成功し、より充実した研究環境が整った。

今後の研究の推進方策

今後は、間葉系幹細胞および間葉系幹細胞培養上清液をはじめ、あらゆる治療介入による効果の検証を行い、臨床応用を見据えた研究を一層進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度に使用するため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] The Japan Monkey Centre Primates Brain Imaging Repository of high-resolution postmortem magnetic resonance imaging: The second phase of the archive of digital records2023

    • 著者名/発表者名
      Sakai Tomoko、Hata Junichi、Shintaku Yuta、Ohta Hiroki、Sogabe Kazumi、Mori Susumu、Miyabe-Nishiwaki Takako、Okano Hirotaka James、Hamada Yuzuru、Hirabayashi Toshiyuki、Minamimoto Takafumi、Sadato Norihiro、Okano Hideyuki、Oishi Kenichi
    • 雑誌名

      NeuroImage

      巻: 273 ページ: 120096~120096

    • DOI

      10.1016/j.neuroimage.2023.120096

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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