現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2010年より人工膝関節置換術後に抜去を余儀なくされた脛骨インサートは現時点で66サンプルあり、そのうちpost-cam機構を有するPS型脛骨インサートは現時点で29サンプル存在する。抜去されたPS型脛骨インサートサンプルは十分に洗浄し、速やかに真空状態に密閉し、-80℃の環境下で保存した。現在16例に対してpostの表面構造を調査した。男性4例、女性12例で抜去時の平均年齢は79.5歳、平均身長は152cm、平均体重は63.4kg、Body mass indexは27.2kg/cm2、生体内埋入期間は43ヵ月であった。使用機種メーカーはAesculap9例、Zimmer-Biomet5例、DePuy2例でインサートの厚みは平均11.4mmであった。従来型の超高分子量ポリエチレンが9例、抗酸化剤添加超高分子量ポリエチレンが7例であった。再置換理由は感染が9例、無菌性ゆるみが3例、骨折が1例、疼痛が1例、関節内血腫が2例であった。Postの前面、後面、内側面、外側面、頂面の計5カ所のエリアに対してEmbedded debris, Scratching, Delamination, Surface deformation, Abrasion, Burnishing, and Pittingの7つの表面損傷形態の評価を行った。表面損傷形態の平均スコアは前面1.7±1.9、内側面0.8±1.2、後面2.4±2.5、外側面1.4±1.8、頂面0.3±0.7であり、すべての面の合計平均スコアは6.6±5.6であった。
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