変形性膝関節症患者の軟骨では、分子シャペロン関連の遺伝子の増加が確認されており、シングルセルRNAシーケンシングでは、正常軟骨に近いClusterの中に細胞の恒常性維持関与している軟骨細胞群が同定され、その領域でシャペロンを含む小胞体ストレス関連遺伝子が上昇していた。 さらに細胞系譜解析を行うと正常軟骨からOA軟骨に進展していく過程において、小胞体ストレス関連遺伝子が上昇している細胞群を認め、同細胞群では、COL2Aの発現が低下していた。つまり正常軟骨からOA軟骨に移行する過程で、タンパク折りたたみ機能が低下し、細胞外基質産生能の低下を引き起こしており、OA進行の一因であることが示唆された。
|