研究成果の概要 |
転移性腎細胞癌において既存の分子標的治療薬には初期から抵抗性を示す症例が存在しており、医学的障壁となっている。新規癌免疫療法としてLAG-3抗体が上市された。我々はさらに新規免疫チェックポイント分子TIGITに着目し、その発現と転移性腎癌の予後との関係、免疫環境を評価した。その結果TIGIT発現群は予後良好であり、TIGIT発現群ではCD8, FOXP3発現が高く、疲弊化した免疫環境を認め、PD-1/PDL1発現が高く、他の免疫チェックポイント分子の発現との相関が伺え、CD68, CD163発現が高く、抑制系のマクロファージ環境が示唆された。この微小環境は他コホートでも確認された。
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