研究課題
若手研究
子宮内膜症の発症原因を探索するため、子宮内膜症患者の正所性子宮内膜に高発現するtransgelin(TAGLN)に着目して子宮内膜症の病態解明及び抜本的新規治療法の開発を目指した。TAGLNの発現誘導因子としてTGFβを見出し、詳細な機能解析の結果ミオカインとしてのIL-6の関与に着目し、並びに内膜症モデルマウスを用いて生体内での検討を行うことでTAGLNの子宮内膜線維芽細胞での発現を抑制し、子宮内膜症発症を減弱させる治療方法を模索した。
子宮内膜症
子宮内膜症の病態解明に迫り、子宮内膜内の線維芽細胞に高発現するTAGLNに着目し、その上流の分子動態機構を明らかにすることで子宮内膜症への子宮内膜内細菌の関与を見出したことは、妊娠を希望する子宮内膜症患者にとって手術や偽閉経療法を回避できる新規治療戦略を打ち出す緒となったと考えられる。社会的にも罹患率の高い子宮内膜症について新規治療戦略が望めれば少子化対策など社会貢献となる価値があると考える。