腫瘍浸潤リンパ球(TIL)製剤の有効性評価のため、TILと自己腫瘍オルガノイドを用いた自己腫瘍反応性の評価系の確立を行った。まず、新鮮子宮頸癌組織から腫瘍オルガノイドを樹立した。46症例で腫瘍オルガノイド樹立を試み、30例(65%)で腫瘍オルガノイド樹立に成功した。このうち、TIL製剤を作成した患者由来の腫瘍オルガノイドを用いてTILの腫瘍反応性を検討したところ、製造したTILは、患者の子宮頸癌組織から作成した腫瘍オルガノイドをMHC-クラスI拘束性に傷害することが確認された。これにより、TIL製剤の規格の1つとして、将来、TILの自己腫瘍に対する反応性を用いる可能性が示された。
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