研究課題/領域番号 |
22K16862
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
青柳 陽子 大分大学, 医学部, 医員 (00883828)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 子宮内膜症 / バイオマーカー / miR-210 / miR-30 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、子宮内膜症におけるmiR-30とmiR-210の役割(標的分子の発現検証、機能解析)を明らかにし、miR-30/miR-210 ratioが早期診断のバイオマーカーとなりうるかを検証することである。 ヒト正常および子宮内膜症間質細胞を用いたmiR-30とmiR-210の発現解析を行った。正常子宮内膜間質細胞ではmiR-30a-5pが、卵巣子宮内膜症間質細胞ではmiR-210の発現が増強した。IPA(Ingenuity Pathway Analysis)を用いたパスウェイ解析を行い、miR-30とmiR-210の標的分子を抽出した。miR-132の標的分子として、Kruppel-like factor 9、paired-like homeodomain 1、tolloid-like 1、tolloid-like 2、period circadian clock 2、period circadian clock 3が抽出された。また、miR-210の標的分子として、protein tyrosine phosphatase, nonreceptor type 1、E2F transcription factor 3、growth hormone receptor、thymidine kinase 1が抽出された。PCR法を用いて、これらの標的分子の発現解析を行い、既存の報告と同様の結果となった。 標的分子について、ウエスタンブロッティング法を用いた蛋白発現の検証中である。また、子宮内膜症マウスを用いた標的分子の発現解析の準備を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
主任教授変更に伴う研究環境の再整備中であり、実施可能な実験手技ならびに試料で研究を継続した。
|
今後の研究の推進方策 |
正常および子宮内膜症間質細胞を用いた機能解析として、miR-30、miR-210、miR-30+mR-210を強制発現させたヒト正常および子宮内膜症間質細胞を用いて、線維化、細胞増殖能、細胞死耐性を評価する。また、子宮内膜症マウスを用いた標的分子の発現解析の準備を進めている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
購入済の試薬および物品を主に使用した。実験機器に関しても、既存の機器を使用し、新規の購入は行わなかった。 次年度は、発現解析や動物実験に関する試薬(抗体、プライマーなど)や実験物品の購入、論文校正費を主に予定している。
|