研究課題/領域番号 |
22K16866
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
小島 淳哉 東京医科大学, 医学部, 講師 (70617539)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 胎盤 |
研究実績の概要 |
妊婦の約5%が発症し母児共に致死性を示す妊娠高血圧腎症は、発症機序が不明なため分娩以外の根本的な治療法が存在しない。低酸素(ハイポキシア)による胎盤の初期形成不全を引き起こし細胞浸潤不全や炎症因子産生が本疾患発症要因の一部である。本研究は受精卵の栄養膜外胚葉から栄養膜細胞(cytotrophoblast:CT)、合胞体性栄養膜(syncytium trophoblast:ST)・絨毛外栄養膜(extravillous trophoblast:EVT)へと胎盤形成における分化過程のハイポキシアにおける影響を解析することで、妊娠高血圧腎症の発症機序解明へ貢献することを目的とした。妊娠高血圧症の中でも特に胎児の予後に関わる早発型の妊娠高血圧症の患者の胎盤を回収している段階である。またTS細胞を低酸素下にて培養、分化誘導を行い解析を進めている段階である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
TS細胞の培養条件が上手く整わず持続的な維持が困難であった。 また、そのためTS細胞の合胞体性栄養膜(syncytium trophoblast:ST)・絨毛外栄養膜(extravillous trophoblast:EVT)への分化誘導に成功しなかったため。
|
今後の研究の推進方策 |
TS培養の条件を行い、現在は上手く細胞を維持できている。 低酸素下でのTS細胞の分化誘導を行い合胞体性栄養膜(syncytium trophoblast:ST)・絨毛外栄養膜(extravillous trophoblast:EVT)への分化誘導を行い解析を進めていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
培地、試薬などの消耗品が予想以上に必要としなかった。 今後は回収した検体、細胞で網羅的解析を行う予定である。
|