研究課題/領域番号 |
22K16988
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
雑賀 美帆 岡山大学, 大学病院, 助教 (40600557)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | QOL / 乳房再建 / BREAST-Q / 頭頸部再建 / FACE-Q |
研究実績の概要 |
今年度は主に①Face-Q Head and Neck module日本語版の開発、②乳房再建領域のPROを使用した臨床研究のレビューを行なった。 ①Face-Q Head and Neck module日本語版の開発:版権元であるQ-portfolioに承諾を得て、同社の外国語版開発ガイドラインに従って日本語版を開発した。2022年度は二つの日本語版の作成、その統合の段階まで実施した。日本語訳ではわかりにくい表現があったため、専門家の意見を収集して統合版をブラッシュアップした。今後は逆翻訳版の作成、原版との比較、Patient-testingを実施する予定である。 ②乳房再建領域の患者主観的評価(Patient ~reported outcome)PROを使用した臨床研究のレビュー:スコーピングレビューを実施し、PROを用いて乳房再建後の生活の質及び満足度を調査した文献の近年のトレンドを調査した。PubMed, MEDLINE, CINAHLの3つのデータベースから文献を収集し、PRISMA-ScRに従って実施し、その結果、BREAST-Qを中心とした乳房再建領域のPRO研究は発展しているが、アジアからの発表は少数であること、根拠のある評価のタイミングを設定した質の高い研究が望まれることなどの知見を得た。本研究は論文化し(Trends and issues in clinical research on satisfaction and quality of life after mastectomy and breast reconstruction: A 5-year scoping review)、雑誌IJCOにacceptされた。また第66回日本形成外科学会総会・学術集会にて発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Face-Q Head and Neck module日本語版の開発は2022年度中に逆翻訳版の作成までを予定していたが、順翻訳の統合にあたって、妥当な日本語を選択するため専門家の意見を収集するのに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
Face-Q Head and Neck module日本語版の開発は逆翻訳版の作成、原版との比較、Patient-testingを実施する予定である。また乳房再建領域の臨床研究を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
Face-Q Head and Neck module日本語版の開発について、進捗がやや遅れており、2022年度中に行う予定であった逆翻訳版の作成が実施できていないため。 使用計画としては、次年度実施予定の前述の逆翻訳版作成等に必要な費用に充当する。
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