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2022 年度 実施状況報告書

修復象牙質形成時の象牙芽細胞分化および血管新生における解糖系の意義

研究課題

研究課題/領域番号 22K17009
研究機関松本歯科大学

研究代表者

西田 大輔  松本歯科大学, 歯学部, 助教 (00843608)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワード象牙芽細胞 / 血管新生 / 解糖系
研究実績の概要

本研究は修復象牙質形成における解糖系の意義を、象牙芽細胞分化、血管新生の二つのアプローチから解明することである。
修復象牙質形成時には歯髄内の未分化間葉系幹細胞が新たに象牙芽細胞へと分化し、新たな象牙質が形成される。この時の象牙芽細胞分化時に解糖系が寄与するかは不明である。そこで修復象牙質形成を誘導し解糖系酵素の発現を確認したところ、新たに分化した象牙芽細胞に種々の解糖系酵素が強く発現していることを確認した。また同時に、解糖系酵素を誘導する転写因子であるHIF-1も象牙芽細胞で強く発現していた。このことから損傷で誘導される修復象牙質時の象牙芽細胞分化には、HIF→解糖系のプロセスが考えられた。また、この時、歯髄内の血管も増加していることを確認している。
次に解糖系の阻害剤を投与して修復象牙質形成を誘導したところ、象牙芽細胞の分化が抑制され、修復象牙質の形成が抑えらえれることを確認した。
他方で、解糖系から繋がるエネルギー代謝経路の関与も示唆されたため、これらの関与も視野に入れ解析を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

修復象牙質形成時の象牙芽細胞分化に解糖系が関与する可能性を示唆するデータが得られている。

今後の研究の推進方策

修復象牙質形成時に歯髄内の血管が増加していることを確認したため、この血管の増加に解糖系が関与するか検討する。
また、解糖系から繋がるエネルギー代謝経路の関与も確認したため、それらの経路が修復象牙質形成時の象牙芽細胞分化に関与するかを検討していく。

次年度使用額が生じた理由

今年度は学会発表が少なかったため。
修復象牙質形成時の血管の増加に対する解糖系の関与、解糖系から繋がるエネルギー代謝経路が象牙芽細胞分化に関与するかを解析するための物品費等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Piezo1-pannexin-1-P2X3 axis in odontoblasts and neurons mediates sensory transduction in dentinal sensitivity2022

    • 著者名/発表者名
      Ohyama Sadao、Ouchi Takehito、Kimura Maki、Kurashima Ryuya、Yasumatsu Keiko、Nishida Daisuke、Hitomi Suzuro、Ubaidus Sobhan、Kuroda Hidetaka、Ito Shinichirou、Takano Masayuki、Ono Kentaro、Mizoguchi Toshihide、Katakura Akira、Shibukawa Yoshiyuki
    • 雑誌名

      Frontiers in Physiology

      巻: 13 ページ: 891759

    • DOI

      10.3389/fphys.2022.891759

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] PTHrP および PTH1 受容体の遺伝子発現2022

    • 著者名/発表者名
      堀部 寛治、西田 大輔、中村 浩彰
    • 学会等名
      第64回歯科基礎医学会学術大会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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