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2023 年度 実施状況報告書

P. gingivalisの血管内皮環境における生存戦略の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K17013
研究機関大阪大学

研究代表者

中村 恵理子  大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (00755069)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード血管内皮細胞 / 歯周病 / P. gingivalis
研究実績の概要

歯周病原性細菌であるP. gingivalisは、歯周病の慢性化のみならず、歯周結合組織の毛細血管血管を介して全身に伝播し、さまざまな疾患に関与しているこ とが知られている。代表者が所属する研究室では、共同研究により三次元歯肉モデルを作製し、歯肉モデルの上皮粘膜側よりP. gingivalis を感染させたとこ ろ、歯肉モデルの血管内皮細胞とP. gingivalisとが共局在すること、P. gingivalisは血管内皮細胞内で長期感染が可能であることがわかった。これは、歯肉上皮細胞においてはP. gingivalisは長期生存できない結果とは大きく異なっていた。よって、歯周病の組織内感染拡大、慢性化、ひいては全身伝播に至る経路には、血管内皮細胞が重要な役割を果たしている可能性が考えられる。しかし、P. gingivalisの血管内皮細胞への侵入機構および血管内皮細胞内動態は未だ不明である。そこで本研究では、P. gingivalisの血管内皮細胞における宿主免疫システムからの生存戦略を明らかにすることにより、歯周病の慢性化に至る経路と その分子基盤に迫ることを目的とする。
2023度は、P. gingivalisの生存期間および生存数を由来の異なる血管内皮細胞で検討した。2種類の血管内皮細胞をそれぞれ単層培養し、P. gingivalisを感染させ、共焦点顕微鏡を用いて観察したところ、P. gingivalisの細胞内侵入率および生存期間およびが大きく異なることを見出した。コロニーカウントによりP. gingivalis細胞内生存数を計測したところ、用いた血管内皮細胞の由来により、大きく異なることを見出した。血管内皮細胞の由来により、P. gingivalisの細胞内生存が大きく異なることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

血管内皮細胞の種類により、P. gingivalisの細胞内生存が大きく異なることが明らかとなったため。

今後の研究の推進方策

P. gingivalisの細胞内生存が血管内皮細胞種により大きく異なるメカニズムを探索する。

次年度使用額が生じた理由

当初の予期と異なり、血管内皮細胞の種類によりP.gingivalisの生存が大きく異なることが明らかとなったため、細胞種により、より詳細な検討を必要とする実験計画となったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Cigarette smoke extract impairs gingival epithelial barrier function2023

    • 著者名/発表者名
      Yamaga Shunsuke、Tanigaki Keita、Nakamura Eriko、Sasaki Naoko、Kato Yuta、Kuboniwa Masae、Matsusaki Michiya、Amano Atsuo、Takeuchi Hiroki
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 ページ: 9228

    • DOI

      10.1038/s41598-023-36366-z

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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