研究実績の概要 |
本研究課題は以下の3つのプロジェクトで構成されており、それぞれの本年度の実績について概要を記載する。 1,各種NiTiファイルの機械的性質の解析:機械的性質の異なるNiTiファイル (Hyflex EDM, Hyflex CM, Vortex Blue, RE file CT, JIZAI, Mtwo)について、既報 (Fangli et.al.2019) に従い、回転疲労試験および曲げ試験を行い,各種NiTiファイルの機械的性質の解析を行った。今研究は現在Journal of Endodontic投稿に向けて論文作成中である。 2,NiTiファイルの機械的性質に応じた、適切な根尖方向荷重の三次元的解析:根管形成中の荷重を変えて、その違いが根管形成能、形成中に生じる応力との関係を報告した申請者らの過去の研究 (Maki et.al. 2019) を参考にし次なる研究では、NiTi合金への熱処理加工法が異なる3種のNiTiファイル(ProTaper NEXT、ProTaper Go ld、ProTaper Universal) にて根管形成を行い、その根管追従性を評価し、併せて形成中に生じる垂直荷重、トルク、およ び形成時間を比較検討する。本研究は実験は終了しており、現在海外学会での発表に向けてデータ解析中である。 3,異なる回転様式が根管追従性および形成中の応力におよぼす影響の解析:ProTaper NEXTを用いて、連続回転及びOTR (Optimum Torque Reverse) モードで根管形成を行う。根管形成は自作型自動根管形成応力解析装置を用い、3種類の一定荷重で根管形成を行い、根管追従性及び形成中に生じる応力の解析を行う。本研究は現在人工根管でのプレ実験中であり、今後は抜去歯根管を用いて本実験を行なっていく予定である。
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