研究課題/領域番号 |
22K17069
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
高柳 結平 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (20911788)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | Porphyromonas gingivalis / Mfa1 / ヒト歯肉上皮細胞 |
研究実績の概要 |
Porphyromonas gingivalisが持つ線毛は、歯周組織への定着のみならず歯周組織破壊においても重要な役割を担っている。二種類ある線毛のうち、Mfa1線毛に関する研究、特に宿主応答に与える影響に関する報告はその重要性と比べごく僅かである。 今回申請者らは、歯周組織破壊における宿主の免疫応答に対するMfa1線毛の役割を明らかにすることを目的とし、P.gingivalis線毛のヒト歯肉上皮細胞に対する免疫調節能に関する検討を行うこととした。Mfa1線毛を精製し、JI-1 として実験に使用した。また、 Mfa5がermF-Bによって破壊されたMfa5変異体(FMFA5)株 および遺伝子相補体(FMFA5C)株からも同様に線毛を精製し、それぞれFMFA5およびFMFA5Cとして実験に使用した。 当初使用予定のヒト歯肉上皮細胞のサンプル数を確保するのが困難となっており遅れが出ていたため、ヒト歯肉上皮癌細胞であるCa9-22に精製した各種線毛で刺激し、PCRアレイにより各種遺伝子発現変化を網羅的に解析した。 qPCR 法を用いて、上記で得られた結果から特異的に遺伝子発現の上昇を認めたものと免疫応答および歯周組織破壊に関連する IL-1β、IL-6、IL-8、IL-17、MMP2、MMP9、MMP13、E-cadherin、 Integrin α3、Integrin β4、Lamininα1、TLR2およびTLR4の遺伝子発現の定量を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヒト歯肉上皮細胞の単離・培養にかなり遅れが出ているが、ヒト歯肉上皮癌細胞であるCa9-22での研究は順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
ヒト歯肉上皮細胞の単離・培養にかなり遅れが出ているため、今後はヒト歯肉上皮癌細胞であるCa9-22での研究を優先して進行していき、申請書類に記載してある計画に従い進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
概ね交付金額を使用した。 差額発生はコスト削減に努めたため 次年度は、遺伝子およびタンパク質解析を中心に行う予定であることと細胞培養実験に関しても新たな試薬を必要とするため、次年度使用額およびR6交付額を使用する。
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