研究課題/領域番号 |
22K17075
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堅田 千裕 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (20876677)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 再生歯学 / 組織工学 / 細胞集合体 / オルガノイド |
研究成果の概要 |
本研究では、我々がこれまでに確立した細胞集合体システムを活用して、神経細胞への分化能をもつ歯髄幹細胞から神経様組織をin vitroで構築することを目指した。 本研究の結果、歯髄幹細胞のみから成るスキャフォールドフリー集合体を神経細胞分化誘導培地で培養すると、集合体内に神経関連タンパク質が産生されることが分かった。さらに、組織学的・電気生理学的検討から、神経細胞分化誘導培地で培養した集合体内部にはイオンチャネルを有した神経細胞が形成されていることが明らかとなった。 これらの結果から、神経分化誘導を施した歯髄幹細胞集合体は、神経損傷を回復させる新規神経再生用材料として応用できる可能性が示された。
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自由記述の分野 |
歯学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、スキャフォールドフリーで機能的な神経様組織をin vitroで創製する技術の確立に成功した。 本研究のように、移植可能なサイズの神経様組織をin vitroで作製する手法に関して、類似する研究例は国内外をみても存在せず、本研究成果のもつ学術的意義は大きい。本研究で確立した幹細胞を基材として神経様組織を形成する技術は、脊髄や四肢の外傷性損傷の治療に用いる生体材料に応用可能であり、本研究の成果は神経再生医療分野において重要な知見であると考えられる。
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