研究課題
若手研究
健常成人とOA患者から採取した大腿骨頭におけるCCN3の免疫染色では、OA群で軟骨細胞上層部に陽性細胞の集積と軟骨表層の基質での染色性の高い領 域を認めた。また、単離した軟骨細胞の遺伝子解析では、健常群に比べOA群でCCN3 mRNAの発現が有意に上昇するとともに、p16やADAMTS4、Aggrecan mRNAなどの 発現誘導も認められた。また、同サンプルのMankin scoreによって得られた組織学的変性度と、CCN3 mRNA発現レベルには正の相関を認めた。
補綴歯科
CCN3の発現と軟骨組織変性の程度に相関があること、またトランスジェニックマウスの解析により軟骨基質分解を亢進することが示された。今回の研究成果は変形性関節症発症の病態解明の一助になると考えられる。超高齢社会において、高齢者に多く発症する同疾患の予防・治療法確立の足掛かりとしての意義は大きい。