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2022 年度 実施状況報告書

デクスメデトミジンが高血圧ラットに与える心機能への影響と新たな局所麻酔薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K17220
研究機関日本歯科大学

研究代表者

酒井 有沙  日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (40779295)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワード歯科用局所麻酔薬 / デクスメデトミジン / 高血圧症ラット / 心臓カテーテル
研究実績の概要

歯科用局所麻酔薬であるアドレナリン添加リドカイン製剤を高血圧症患者に投与することは、原則禁忌である。アドレナリンに代わる薬剤として、α2刺激薬である塩酸デクスメデトミジン(DEX)に注目した。高血圧自然発症ラット(SHR/Izmラット)にDEX投与した際の循環動態を心臓カテーテルで測定し、アドレナリンに代わるDEX添加リドカイン製剤として、新たな歯科用局所麻酔薬の開発を目指す。
SHR/Izmラットの対象群であるWKY/Izmラットに、NS、アドレナリン、DEXを投与したところ、DEXでは血圧や心機能に変化はみられず、心拍数の低下がみられた。DEXのα2A受容体刺激作用による副交感神経優位による心拍数の低下と考えられた。アドレナリンでは、投与後、血圧は一時的に上昇はしたが、10分以内には投与前に回復した。SHR/IzmラットにNSを投与したところ、SHR/Izmラットと比較し、刺入時の血圧上昇がみられた。SHR/Izmラットは同様の刺激でも、循環動態に大きく影響が及ぼされることが考えられた。
今後、SHR/Izmラットにおいても、アドレナリンとDEXを投与して、それぞれの循環動態の変化を測定し、DEXがアドレナリンの代わりになり得るのかを考察する。また、血管拡張作用があるリドカインを添加することで、アドレナリンやDEX単独の時と比較し、循環動態への影響が少なくなるのかを検討し、DEX添加リドカインが新たな歯科用局所麻酔薬として使用できるのかを考察する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

心臓カテーテルは海外から購入したため、新型コロナウイルスの影響で納期が大幅に遅れた。また実験を開始後、心臓カテーテルの不具合(ノイズの発生とP-Vループの描出が不可能)により、業者へ検査に出していたため、実験を行えない期間が長くなってしまった。

今後の研究の推進方策

当初予定していた濃度設定を減らし、アドレナリンとDEXでの比較が出る濃度、WKY/IzmラットとSHR/Izmラットでの循環動態の変化がみられる濃度を優先して研究を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

心臓カテーテルの納品遅延と、不具合による業者での検査により、実験が施行できなかった。そのため、ラットを購入するはずであった物品費が請求できなかった。次年度はラット代が申請よりも上回る予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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