研究課題/領域番号 |
22K17238
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
嘉手納 未季 昭和大学, 歯学部, 助教 (20529367)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 行動変容法 / AR |
研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症(Autism Spectrum disorder :ASD)は「コミュニケーションおよび対人相互反応の障害」を特徴とし、社会的認識の高まりにより早期に診断、療育介入されるようになりつつある。しかし歯科診療においては感覚過敏や未知への恐怖心などから拒否が強くみられ、対応に苦慮することが多い。口腔管理は発達期の子供、成人、どの年齢になっても必要不可欠であり、う蝕治療だけでなく、歯の交換、歯周治療、歯石除去など口腔の健康を保つためには定期的な通院が重要であると考える。 行動療法として、モデリング法、オペラント条件付け法、カウント法など様々な方法を用いながら歯科診療を進めていくが、行動療法の基本原理を理解する機会は少ない。ASD患者は視覚からの情報処理はある程度可能であり、応用行動分析については行動特性においてマイナスとなることはないと考える。そこで視覚情報と応用行動分析を融合した行動療法を開発することで、ASD患者に歯科診療の導入をスムーズにすることができると考えた。視覚情報の提供には、視覚から入る情報の具体性を重視し、拡張現実(Augmented Reality :AR)技術の応用を考えている。ARを用いたトークンエコノミー法の行動療法を行うことで歯科にて不適応行動を示すASD患者の行動改善につながる研究になると考えられる。 まずASD患者の知的発達の状況や認知特性を知り、実態を把握するため、発達評価を行う。今年度は発達検査の選定を行い、倫理委員会の申請の準備を進めた。次年度は応用行動分析、行動観察を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
様々な発達検査があり、選定に時間を要したこと、倫理委員会の準備に割ける時間が少なく、遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
倫理委員会に申請し、発達評価、行動分析を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は倫理委員会の申請準備のために時間を要し研究が進まず、残額が生じた。当該消耗品や検査キットの購入、論文費用として使用予定である。
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