研究課題/領域番号 |
22K17292
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
森下 志穂 明海大学, 保健医療学部, 講師 (50874492)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 要介護高齢者 / 口腔機能 / COVID-19 |
研究実績の概要 |
本調査研究は要介護高齢者におけるCOVID-19の感染予防対策による要介護高齢者の口腔機能への影響の検討、身体的・社会的制限が生じた中での要介護高齢者の口腔機能の維持・向上における課題の検討を目的とする。さらに、これらの身体的・社会的制限が生じた中での口腔機能の維持・向上に対する支援・対策を考察することを最終的な目的としている。 令和4年度は、令和元年度の調査データをベースラインデータとするため、質問紙調査、実測調査を実施する。得られたデータ(横断)から、口腔機能の記述統計値、口腔機能や口腔衛生に関する実態について分析を行った。対象者は393名(男性97名、女性296名)であった。介護認定は、要支援1・2(11名、2.8%)、要介護1(35名、8.9%)、要介護2(43名、10.9%)、要介護3(91名、23.2%)、要介護4(91名、23.2%)、要介護5(122名、31.0%)であった。Barthel Indexの平均値は34.5±34.6点、Vitality indexの平均値は5.6±3.1点であった。口腔機能は、残存歯数5.3±7.9本、機能歯数15.8±12.0本、オーラルディアドコキネシス/TA/4.0±1.5回、舌圧17.5±12.0kPa、改訂水飲みテストは5が一番多く182名(46.3%)であった。口腔衛生状態は、プラーク付着はほとんどないが一番多く225名(57.3%)、次いで中等度が92名(23.4%)であった。本研究結果をベースラインとし縦断データベース作成し、さらに、これらの身体的・社会的制限が生じた中での口腔機能の維持・向上に対する支援・対策を考察することを最終的な目的として研究を実施する
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大のため、計画通りに調査を実施することはできなかったが、既存のデータを活用することにより、ベースラインデータを作成し、実態の把握することができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は、身体的・社会的制限が生じた中での要介護高齢者の口腔機能の維持・向上における課題の検討するため、ベースラインデータと同じ項目について経年的なデータを蓄積および縦断データの解析を行う。調査の実施については、情勢等に応じて、調査方法を検討する必要があると考えられる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、計画していた調査を実施することができなかった。次年度は実施予定であり、感染防止対策を講じる必要があるため、調査に必要な物品費として合わせて使用することを予定している。
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