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2022 年度 実施状況報告書

思春期肥満に着目した内分泌・代謝ネットワーク異常の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K17341
研究機関北海道大学

研究代表者

山口 健史  北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任講師 (80894972)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワード小児 / 出生コホート / 内分泌代謝 / 肥満 / アディポサイトカイン
研究実績の概要

思春期肥満は成人肥満に直結し、将来的なNon-communicable diseases (NCDs)のリスクとなる。近年、NCDsの病態を脂肪細胞機能から解明を目指す「アディポサイエンス」が提唱され、食欲やエネルギー調節機構における視床下部・消化管・膵臓・脂肪組織の臓器間ネットワークが注目されている。本研究では、大規模出生コーホートである「環境と子どもの健康に関する北海道スタディ(以下、北海道スタディ)」を用いて、思春期評価において重要なマイルストーンである9-12歳、15-18歳時を対象として、質問票による生活習慣などの情報、および対面調査による身体測定と、血液尿から網羅的にバイオマーカーを測定する。得られた結果から、各年齢の基準値を提供、思春期肥満におけるネットワーク異常の病態の考察を行う。
令和4年度は、男児66名、女児95名、合計161名の15-18歳の対面調査を行い、令和3年度までとの合計では293名のデータを収集できた。質問票による生活習慣や、身長・体重・腹囲に加え、体脂肪率や筋肉量などの体組成、心拍数や血圧等のバイタルデータ、二次性徴Tanner分類、精巣容量・初潮発来時期などの情報に加え、血液尿サンプルの採取の実施を進めている。中間解析においては、体重、BMI、体組成計による体脂肪率と、血清脂質(総コレステロール、中性脂肪、LDL、HDL)やHbA1cの相関分析では、男女ともに体脂肪率とHDLの相関が特に強く認められ、体組成測定の重要性が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

北海道スタディの参加者を対象に、質問票および対面調査により思春期2時点(9-12歳、15-18歳)のデータを収集し、バイオマーカー解析する計画であり、15-18歳の対面調査を進めている。目標人数400名であったが、コロナ禍による調査中止、参加者の発熱等によるキャンセルが多数あった。調査回数の増設や督促等により、293名まで実施できたが、目標人数には届かなかった。調査を延長し実施しているため、バイオマーカー測定まで至らなかった。

今後の研究の推進方策

対面調査を実施できなかった分を、R5年度まで延長して調査を実施する計画である。バイオマーカー測定と解析の準備は整っているため、目標人数近くまで調査を実施し、生体試料を収集したのち、測定を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

対面調査推進に遅延が生じ、目標人数の調査と生体試料の収集が完了しなかった。そのため、バイオマーカー測定のための試薬購入に至らなかった。引き続き、対面調査を継続し、調査が完了次第、試薬を購入しバイオマーカー測定を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 思春期健常児の体組成や二次性徴段階等の集計結果 北海道スタディ2023

    • 著者名/発表者名
      山口健史、中村明枝、池田敦子、アイツバマイゆふ、宮下ちひろ、池中良徳、今雅史、藤谷倫子、原田浩二、岸玲子
    • 学会等名
      日本小児内分泌学会 第1回北海道地方会

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公開日: 2023-12-25  

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