研究課題/領域番号 |
22K17365
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
秋山 有佳 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (30790175)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 低炭水化物食 / 妊娠初期 / 出生後の発育 / 思春期メンタルヘルス / コホート研究 |
研究実績の概要 |
近年、国内外で炭水化物を制限する食事が注目されている。成人を対象とした研究では、体重減少だけでなく、疾病リスクの低減等、有効的な結果が報告されている。一方、炭水化物の摂取を制限することで脂質やたんぱく質の摂取量が増加することから、このような食生活を長期的に続けた場合の体への悪影響も危惧されているがその研究結果は一致していない。また、子どもや健康な妊婦に関する人を対象とした研究はほとんど行われていない。 そこで本研究代表者は、先の研究(課題番号:18K17375)において、1988年に開始され現在も継続中である妊娠期から思春期に及ぶ既存の出生コホート研究のデータ(甲州プロジェクトデータ)を用い、妊娠初期の炭水化物摂取状況と児の出生体重との関連について検討した。しかし、より長期的な影響を検討する必要があり、本研究では甲州プロジェクトの既存データを用いて児の思春期までの長期的な発育及びメンタルヘルスとの関連を明らかにすることを目的とした。 本年度は、令和元年度までの甲州プロジェクトの既存データのデータセットを作成することとした。しかし、思春期までのリンケージにおいて、確認すべき事項等があり作成に時間がかかっている。また、詳細な食事調査の実施が難しくなったため、全国で約10万人を対象として実施している子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)のデータを用いて、妊娠中の炭水化物摂取状況と出生後の児への影響について検討するため、データ申請の準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和元年度までの既存データのデータセットを作成することになっていたが、思春期までのリンケージにおいて、確認すべき事項等があり、作成に時間がかかった。また、長引く新型コロナウイルス感染症の影響により、自治体での詳細な食事調査の実施が難しくなった。
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今後の研究の推進方策 |
2年目は、甲州プロジェクトの思春期までのデータセットを完成させ、解析を行う。また、エコチル調査のデータを使用できるよう申請準備を進め、許可が下り次第解析を進め、本来予定している研究結果の論文化や、思春期までの発育状況、およびメンタルヘルスの状況についての解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
詳細な食事調査を実施予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により調査が困難になったため。今後の使用計画とすると、論文化の際の英文校正や学会参加などで使用していく予定である。
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