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2023 年度 実施状況報告書

リアルワールドデータを用いた漢方薬の多剤併用と副作用発症リスクの関連の基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K17373
研究機関九州大学

研究代表者

古橋 寛子  九州大学, 医学研究院, 助教 (40816774)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード漢方 / 生薬 / 多剤併用 / ポリファーマシー / 副作用 / 電子カルテデータ / リアルワールドデータ
研究実績の概要

漢方薬を西洋薬のように多剤併用すると、意図せず同一あるいは類似の構成生薬が重複してしまう可能性がある。昨今の漢方薬の使用増加により、このような漢方薬の多剤併用による有害事象の発生、すなわち「漢方薬のポリファーマシー」の発生が懸念されている。そこで、本研究課題では大規模なリアルワールドデータである大学病院の電子カルテデータを用いた観察研究によって、漢方薬の多剤併用が代表的な副作用である①間質性肺炎、②薬物性肝障害、③偽アルドステロン症の3つの疾患の発症リスクと関連するか否かを明らかにすることを目指している。
2023年度は本解析に着手したが、2022年度に策定したアウトカム定義では当初の想定に反して今回取得したデータからは十分なアウトカム数が確保できないことが判明した。このため、曝露やアウトカムの定義の見直しを行なったが、解析に十分なデータ数を得られなかったため、改めてデータ取得対象期間を延長する手続きを進めた。
また、2022年度に未完了であった偽アルドステロン症のアウトカム定義に引き続き取り組んだが、電子カルテの構造化データのみによる定義は難しく、代替のアウトカムとして血液検査の結果を利用して腎障害(eGFR値を用いて定義)および低カリウム血症(カリウム値を用いて定義)を採用することとした。
合わせて、薬物性肝障害についても電子カルテデータのみからは薬物性であることを確定できないため、一般的な肝障害として定義を見直すこととした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度に検討したアウトカム定義を適用すると十分なアウトカム数が確保できないことが判明したため、予定していた解析は実施できなかった。
データ取得対象期間の延長のため、改めて倫理審査申請を行っており、承認が得られ次第追加のデータ抽出および残余解析を実施する予定である。

今後の研究の推進方策

追加分のデータを取得次第、引き続き①間質性肺炎の発症リスクとの関連、②薬剤性肝障害の発症リスクとの関連 、③偽アルドステロン症の発症リスクとの関連 の3つの本解析に取り組む。

次年度使用額が生じた理由

国際学会への参加がかなわなかったため外国旅費は発生せず、旅費が想定よりも低額になった。残額は2024年度の学会参加時の旅費や解析機器充実のための物品購入、論文の出版料に充当する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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