2013年の脳卒中発症例を教師データとすることで、2013年レセプト情報から脳卒中例を抽出する精度の高いアルゴリズム(機械学習予測モデル)の構築に向けて、引き続き検討を行っている。前年度に引き続き、教師症例となる2018年の発症登録については、新型コロナの影響が完全には払しょくされておらず、中通りの2医療機関において採録を完了するに至っていない。
2013年遡り調査による登録件数は5350件、2018年の登録件数は5716件と6.4%増加した(2医療機関は件数に含めない)。病型については2013年は医師による登録判定済データ、2018年は医療機関の退院時診断結果を用いた暫定値である。2013年と2018年の比較では、会津と中通りにおいては、脳卒中、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血のいずれでも2018年の年齢調整発症率が低下していた。一方で、浜通りにおいては、いずれでも2018年が上昇していた。2013年と2018年で会津を1とした場合。2013年とは異なり、2018年は会津を1とした比較では、浜通りにおいては、脳卒中全体では1.12、脳内出血では1.27、クモ膜下出血1.64と、それぞれ有意に脳卒中、脳内出血、くも膜下出血の発症率が高かった。
引き続き、2018年についても医師による登録判定を完了させ、2医療機関の採録データを補完した上での集計と解析をすすめたい。
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