研究課題/領域番号 |
22K17387
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
赤池 美紀 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (80885393)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 音楽家医学 / 音大生 / 健康 / 疫学 / 筋骨格系障害 / 騒音性難聴 / 演奏不安 / 演奏者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的、これまで日本の音楽家医学分野において実施されてこなかった共通の尺度開発および複数の音楽大学の学生を対象とした横断研 究を実施することにより、演奏に起因する身体的・精神的な負荷に関する程度や分布を明らかにすることである。第1フェーズでは、演奏者に起こりうる代表的な障害である「演奏に起因する筋骨格系障害」「演奏不安」「騒音性難聴」における信頼性・妥当性が保証された日本語版尺度を開発計画であった。研究2年目から3年目の第2フェーズでは、開発した尺度を基に作成した演奏に起因する心身の負荷の程度をアセスメントする自己評価アンケートを用 いて、日本の大学で音楽を学ぶ学生集団約2,900名を対象に横断研究を実施予定している。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により研究活動の支障が生じ、2022年3月までに博士号を取得することができなかった。これにより、交付申請資格を満たさない状況が続き、2022年4月から研究に着手することができなかった。2023年2月に博士号を取得したため、交付手続きを開始した。しかしながら、同年4月から新しい組織への異動と手続き時期が重なったため、2022年度内に研究に着手することはできなかった。
そのような中、「演奏不安」に関する尺度は既に日本語版で開発が進んでいることが判明したため、本研究では実施しないこととした。「演奏に起因する筋骨格系障害」に関する尺度はMPIIQMは原著者から日本語版尺度開発許可を得ているため、2023年度から尺度開発に着手する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の目的、これまで日本の音楽家医学分野において実施されてこなかった共通の尺度開発および複数の音楽大学の学生を対象とした横断研 究を実施することにより、演奏に起因する身体的・精神的な負荷に関する程度や分布を明らかにすることである。第1フェーズでは、演奏者に起こりうる代表的な障害である「演奏に起因する筋骨格系障害」「演奏不安」「騒音性難聴」における信頼性・妥当性が保証された日本語版尺度を開発計画であった。研究2年目から3年目の第2フェーズでは、開発した尺度を基に作成した演奏に起因する心身の負荷の程度をアセスメントする自己評価アンケートを用 いて、日本の大学で音楽を学ぶ学生集団約2,900名を対象に横断研究を実施予定している。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により研究活動の支障が生じ、2022年3月までに博士号を取得することができなかった。これにより、交付申請資格を満たさない状況が続き、2022年4月から研究に着手することができなかった。2023年2月に博士号を取得したため、交付手続きを開始した。しかしながら、同年4月から新しい組織への異動と手続き時期が重なったため、2022年度内に研究に着手することはできなかった。
そのような中、「演奏不安」に関する尺度は既に日本語版で開発が進んでいることが判明したため、本研究では実施しないこととした。「演奏に起因する筋骨格系障害」に関する尺度はMPIIQMは原著者から日本語版尺度開発許可を得ているため、2023年度から尺度開発に着手する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は次のタスクを進める。まずはじめに、演奏者に起こりうる代表的な障害である「演奏に起因する筋骨格系障害」における信頼性・妥当性が保証された日本語版尺度を開発する。「演奏に起因する筋骨格系障害」は、Berque et al.が2014年に開発した「MPIIQM: Musculosk eletal Pain Intensity and Interference Questionnaire for Musicians」を用いて日本語版尺度を開発する。なお開発するにあたり、原著者へ尺度利用の許可を事前に得ている。次に順翻訳・逆翻訳を経て尺度案を 作成し、作成した尺度を用いた予備調査を実施する。その分析結果を基に最終的に日本語版尺度を開発する。最後に、開発した尺度に関する論文を執筆し、ジャーナル投稿を目指す。
文献サーベイを進めたところ、2022年9月「Musicians’ Health Literacy Questionnaire(MHL-Q19)」が開発されたことがわかった。そのため原著者へ日本語版尺度開発の許可をとったため、罹患率を調査する横断研究を実施する際に、対象者の演奏に関わるヘルスリテラシーの程度も合わせて調査することとした。2023年度は、まずは日本語版尺度開発を進めたいと考えている。
またその他に、演奏者の心身にフォーカスした書籍を収集・質的分析を行うことで、日本において音楽家医学教育がどのように普及していったのかを明らかにすることを検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響により研究活動の支障が生じ、2022年3月までに博士号を取得することができなかった。これにより、交付申請資格を満たさない状況が続き、2022年4月から研究に着手することができなかった。2023年2月に博士号を取得したため、交付手続きを開始した。しかしながら、同年4月から新しい組織への異動と手続き時期が重なったため、2022年度内に研究に着手することはできなかった。 尺度開発及び疫学研究を遂行するにあたり、次の費用の発生が見込まれる。新しい環境下で利用するパソコン購入費、分析に資料するソフトウ ェア購入費、尺度1つあたり1本の論文執筆に伴う学会発表費・ジャーナル掲載料である。また疫学調査では、現地6地点への訪問を最大2回 実施したり、予備調査協力者(90名)に対する謝金支払いを行う。それら研究を遂行すするにあたり関連する書籍・文献収集は欠かせない。 音楽家医学分野の日本語文献は極めて少ないため、英語もしくはドイツ語で書かれた書籍等を数多く取り寄せる。
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