研究課題/領域番号 |
22K17393
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤井 誠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (10803760)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | がんサバイバー / ライフコース / 死因 / 治癒割合 / 地域がん登録 / 人口動態統計 |
研究実績の概要 |
本研究は、がん罹患者は以前よりも新たながんに罹患しやすいのか、治癒したとみなされ再発の心配はないのか、最期はどのような死因で亡くなるのかといった臨床上の軌跡を明らかにするデータ基盤の活用を目的とする。また、大阪府下の急性期病院におけるがんによる人工肛門造設手術を受けた患者の長期追跡データを利用し、排泄管理技術の習得や自立の継続といった生活上の情報に関する検討を行うことも目的とする。
2022年度に予定していた、主ながんの罹患後10年間累積ハザードの推計を主軸に死因ごとの死亡の現状を可視化、がん罹患後の1年ごとの当該がん死亡に対する非がん死亡と他がん死亡のハザード比の推定についての検討は、予測通りがん罹患後8年頃には非がん死のハザードは当該がん死亡のハザードと同レベルとなる結果であった。ここまでの成果は原著論文にまとめ出版を終えている。また、人工肛門保有者の管理技術の習得と阻害要因に関しては、新型コロナウイルス感染の影響でデータベースの作成が遅れており、次年度に検討することとした。そのかわり2023年度以降に予定していた地域がん登録情報を用いた分析を先に進めることとした。がん罹患のタイミングに着目した予後や死因の分析を実施した。同一時期に罹患する多重がんと時期がずれて罹患する多重がんと単発がんの予後を検討し、結果は原著論文としてまとめ出版を終えている。また、胃がん、大腸がん、肺がんの3部位における死因を用いた治癒割合の検討、乳がん患者の罹患年齢と進展度における詳細な死因とハザードの関係については査読の対応中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度に計画していた目標は、地域がん登録を利用した検討については全て完了している。また、2023年度に計画している目標についてもほぼ最終段階まで進んでいる。大阪府下の急性期病院におけるがんによる人工肛門造設手術を受けた患者の長期追跡データに関しては、データベース作成が遅れてはいるものの、2023年度に予定していた地域がん登録を利用した検討については2022年度で先に実施しているため、予定通りに進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、地域がん登録を利用した検討に関しては、現在投稿している2本の原著論文の査読への対応を進め目標を達成することを目指す。大阪府下の急性期病院におけるがんによる人工肛門造設手術を受けた患者の長期追跡データに関しては、2023年度も引き続きデータベースの作成と検討を進めていき2024年度の計画に支障がないように進める。2023年度に予定していた地域がん登録を利用した検討については2022年度で先にほぼ終えているため、予定通りに進めることができると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
投稿中の論文が年度内に受理されず、論文掲載料が執行できなかったため。
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