研究実績の概要 |
申請者は、本研究に必要な動物実験について、申請時に旭川医科大学動物実験委員会の審査及び学長の承認を既に得ていた(承認番号:R3-120)。しかしながら、2022年4月に旭川医科大学内科学講座病態代謝・消化器・血液腫瘍制御内科学分野から東海大学医学部基盤診療学系法医学に所属が変更となった。このため、新規に動物実験計画書を作成する必要性が生じた。計画書の作成にあたっては、申請者が過去で凍傷のモデルマウスとして作成した方法(Shotaro Isozaki, Hiroki Tanaka, Kie Horioka, Hiroaki Konishi, Shin Kashima, Shuhei Takauji, Mikihiro Fujiya, Henrik Druid. Hypoxia-induced nuclear translocation of β-catenin in the healing process of frostbite. Biochimica et biophysica acta. Molecular basis of disease 1868(6) 166385 (2022))を参考に、加温したフェライト磁石を用いた実験計画とした。動物実験計画書の審査に時間を要したため、実験を開始できたのは2023年6月であった(承認番号:221040)。 BALB/cマウスを剃毛後、75℃に加温したフェライト磁石に暴露させることにより熱傷を惹起し、24時間後に皮膚を摘出した。10%中性緩衝ホルマリンで24時間固定後に熱傷部位と健常な皮膚を含むように3mm間隔で切り出しを行い、ヘマトキシリン・エオジン染色を用いた組織学的検索を実施した。その結果、表皮~深部真皮層に熱傷を惹起することができた。しかしながら、申請者が想定している熱傷深度(浅達性Ⅱ度熱傷)よりも深い深度であったため、今後も条件検討が必要である。
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