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2022 年度 実施状況報告書

手掌の皮膚感覚に着目した糖尿病神経障害、高齢者の転倒リスク評価指標の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K17422
研究機関神戸大学

研究代表者

菅 彩香  神戸大学, 保健学研究科, 助教 (00898017)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード皮膚感覚 / 高齢者 / 被験者内再現性
研究実績の概要

健常成人を対象とした予備調査の分析を行い、「感覚評価装置」を用いた皮膚感覚閾値の計測における課題の整理を行った。
手掌・足底の複数箇所での皮膚感覚閾値を測定した結果、足底と比較して、手掌の方が皮膚感覚閾値が小さかった。また、足底では踵部が、手掌では母指球部の皮膚感覚閾値が小さい傾向を認め、皮膚感覚閾値の計測時には、測定部位を考慮する必要があることが示唆された。
さらに、同一被験者において皮膚感覚閾値を2回測定した際の、測定値の被験者内再現性を検討した結果、特に手掌では2回の測定結果にばらつきを認めた。「感覚評価装置」では、習慣的に3回連続で検査刺激を知覚出来た際に、その最小値を皮膚感覚閾値として評価している。手掌では測定より早い段階で刺激の知覚出来るが、途中でそれが検査刺激によるものであるのか悩みが生じ刺激に対する反応が遅れたとの意見が被験者から聞かれた。検査刺激は非常に微細な動きによって制御されており、測定部によって皮膚感覚閾値が異なる事から、測定部位ごとに最適な評価プロトコールの検討が必要である事が示唆された。
2022年度は上記の予備調査の分析・検討内容について、学会での報告を行った。また、上記の予備調査に基づいて、「感覚評価装置」を用いた、手掌感覚と足底感覚の関係性と、感覚閾値の分布の検討に向けた、研究プロトコールの作成・倫理審査の変更申請を行った。
しかし、予備調査では、高齢者や糖尿病などの基礎疾患を有する者を対象とした皮膚感覚閾値の計測は行う事ができなかった。これらの対象者においては、皮膚感覚閾値の特徴が健常成人とは異なる可能性が先行研究において示唆されており、対象者の特性を考慮した予備調査の実施・評価プロトコールの検討が今後必要であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、博士の学位取得が遅れ、2022年9月より本研究課題の研究を開始した事に伴い、計画の進行に遅れが生じた。
2022年度は研究プロトコールの作成、倫理審査の変更申請を行うことができたが、調査を開始することができなかった。

今後の研究の推進方策

当初は2022年度から開始予定であった、20歳以上の健常成人を対象として、手掌感覚と足底感覚の関係性と、感覚閾値の分布の検討に向けた調査を行う。
同時に、当初予定通り、高齢者や糖尿病などの基礎疾患を有する者を対象とした研究プロトコールの検討を行い、神経障害や転倒・バランスとの関連について検討を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Feasibility of screening tests on the palm using a computerized quantitative skin sensation evaluation device2022

    • 著者名/発表者名
      Sayaka Suga, Shinichi Yoshimura, Natsumiko Ando, Mayumi Nagayasu, Yuko Ohno
    • 学会等名
      The 25TH East Asian Forum of Nursing Scholars Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 同一被験者における手掌及び足底の皮膚感覚閾値の再現性に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      菅彩香, 吉村眞, 安藤菜摘子, 永安真弓, 大野ゆう子
    • 学会等名
      第10回看護理工学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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