研究課題/領域番号 |
22K17452
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
工藤 理恵 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70908102)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 糖尿病 / 口腔管理 / 看護師教育 / 看護ガイド |
研究実績の概要 |
2023年度は、看護ガイドを用いた学習をさらに視覚的に支援できるような視聴覚教材の作成に着手した。 まず視聴覚教材の学習内容を検討した。学習内容は、糖尿病看護に精通した研究者、糖尿病の口腔管理に精通した研究者、歯科医師、歯科衛生士の意見をもとに決定した。討議の結果、視聴覚教材は、糖尿病診療において口腔管理に関する療養指導に関心を持つ看護師が、歯周病が糖尿病の合併症の1つであること、歯周病はセルフケアと歯科受診により重症化予防が可能であること、糖尿病外来での口腔管理の療養指導が糖尿病の重症化予防に役立つ支援の1つとして重要であることを認識したうえで、実際の療養指導の場面を確認しながら口腔管理支援のポイントを学習できる内容とした。 次に、視聴覚教材のデザインを検討した。デザインは、糖尿病看護の研究に精通した研究者、糖尿病の口腔管理に精通した研究者間で、動画の長さ、目的、意図、シナリオ、ナレーションについて検討した。その後、映像制作を専門とする業者に依頼し、動画の長さ、目的、意図、シナリオ、ナレーション、使用素材、について繰り返し打ち合わせを行い、視聴覚教材の台本初稿を決定した。さらに台本初稿について、視聴覚教材の内容の妥当性および活用性、表現の適切性などについて、歯科医師、外来で糖尿病看護に従事する看護師らを交えた討議を実施したうえで台本を完成させた。 動画制作は、映像制作を専門とする業者に依頼し、①絵コンテ、②作画チェック、③動画と音声チェック、の順番で作成を進めた。それぞれの工程において、業者と研究者間で討議を重ねた。現在、動画は最終コンテンツの作成段階にある。さらに看護ガイドと視聴覚教材について臨床への適用性の検討に向けた準備を進めている。 看護ガイドの学習を支援するための視聴覚教材の作成に着手できたことは、臨床看護上の意義が高いと考える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
糖尿病診療における口腔管理に関する療養指導の学習を支援する視聴覚教材の作成に着手することができ、現在、動画の最終コンテンツの作成段階にあるため。また看護ガイドと視聴覚教材について、臨床への適用性の検討に向けた準備にも着手できたため。
|
今後の研究の推進方策 |
看護ガイド修正版と視聴覚教材を用いた看護師対象の教育プログラムの開発に向けて、臨床での適用性を確認する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
打ち合わせや調査費用が当初の予定よりも少なく済んだために残額が生じた。これらの残額は、視聴覚教材の最終コンテンツ作成の費用に充当するほか、今後の成果発表の費用として英語論文や国際学会での発表や、これから着手する調査費用、教育プログラムの作成に充当する予定である。
|