研究課題/領域番号 |
22K17512
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
藤本 綾子 関西医科大学, 看護学部, 助教 (90817024)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 睡眠 / 育児期 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,知識教育と自ら選択・設定した目標の自己調整からなる「妊婦向け睡眠支援プログラム」を基盤に,母親の生活リズムや就寝前の脳の興奮と子どもの睡眠問題に対する対処法を組み合わせ「育児期の母親向け睡眠支援プログラム」を開発することである。 研究初年度である2022年においては、1.妊婦向け睡眠支援プログラムの育児期の母親への応用(2022年度~2023年度)Phase 1として育児期の母親向け睡眠支援プログラム(チェックリスト)の提案を行うことを予定していた。内容は,妊婦向け睡眠支援プログラムを基本に,文献検討や出産後の母親に対する半構造的面接(実施済)からの追加・修正を行うこと,助産師,産婦人科医,睡眠研究・行動療法の専門家による検討と,プレテストであった。 本年度は,育児期の母親向け睡眠支援プログラムの提案に関連し,これまで国内外で発表されている「育児期の女性を対象とした睡眠改善アプローチ法」について文献検討を行った。「睡眠」,「介入or支援」,「産後or産褥」のキーワードを用いて検索し,該当する文献を抽出した。現在文献を精読中であるが,非薬物的介入である認知行動療法的プログラム,アロマセラピー,運動療法などを用いたアプローチを行い睡眠改善が試みられていることがわかった。 また,以前より継続している両親学級での睡眠教育を継続し,現在妊娠中および子育て期にある女性とそのパートナーのニーズを実際に聴取した。 今後は,これらの内容をもとにチェックリストの修正・追加を行い,多職種間での検討とプレテストを実施して育児期の母親向け睡眠支援プログラムの開発と検証を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者が所属する教育機関は新型コロナウイルス感染症指定医療機関を有しており,2022年は職員の県外への移動・出張,学内での研修や会議が制限されている状況であった。そのため,多職種間でのチェックリストの検討やプレテストの実施が困難であり,研究計画に遅延が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
当初に計画した育児期の母親向け睡眠支援プログラム(チェックリスト)の提案を行うこととする。具体的には、妊婦向け睡眠支援プログラムを基本に,文献検討や出産後の母親に対する半構造的面接(実施済)からの追加・修正を行い,助産師,産婦人科医,睡眠研究・行動療法の専門家による検討と,プレテストを行う。 2023年度は、新型コロナウイルスによる学内でのさまざまな制限も緩和されつつあり、感染状況に留意しながらではあるが,予定通り研究計画を遂行できると考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は新型コロナウイルスの影響により,多職種間での検討やプレテストを行うことが困難であった。また,現地開催の学会などへの参加が難しかったため、次年度使用額が生じた。2023年度は予定していた多職種間での検討およびプレテストや,最新の知見を取り入れるための学会参加を行うために助成金を使用する。
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