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2023 年度 実施状況報告書

脳波と機械学習を用いた注意機能評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K17582
研究機関西九州大学

研究代表者

松尾 萌美  西九州大学, リハビリテーション学部, 講師 (20909064)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード脳波 / 機械学習 / 注意機能 / 評価法 / ニューロサイエンス
研究実績の概要

注意機能が低下すると,日常生活に支障が生じる.ただし,手早く簡単に注意機能の評価手法はまだ開発されていない.したがって,我々は注意機能を簡単かつ迅速に評価する方法を模索している.なお,本研究は基礎データを収集することを目的としている.新しい注意機能評価法を開発するため,脳波計 (EEG)を使用して注意課題中の脳活動を計測する.今年度においては,研究目的を達成するために,まずは実験環境の整備を行った.さらに,基礎データの集積に力を入れて実験を遂行してきた.若年成人(15~30代)および高齢者(65歳以上)を対象としており,このうち,現段階で若年成人に対してのみ実験を実施した.ポータブルEEGデバイスを使用し注意課題中の脳活動を計測し,課題中の脳波出力レベルの違いを評価するためマンホイットニー のUテストを実施した.注意機能の低いグループと高いグループに分類し,群間比較を実施した.その結果,注意機能の高いグループは、左側頭葉と両側頭頂葉のデルタ波および右後頭葉のベータ波とガンマ波、さらい右前頭葉のシータ波と両前頭葉のアルファ波において有意に高いEEGパワーレベルを示したことが明らかになった.さらに,単純な注意課題においては安静時と比較しデルタ波とシータ波のパワー値が高値を示した.一方,複雑な注意課題においては安静時と比較しデルタ波,アルファ波,ベータ波,ガンマ波のパワー値が高値を示した.これらのように実験データが集まったため,結果をまとめ,論文を執筆した.現在はその論文を国際誌に投稿手続き中である.一方,被験者獲得の難しさにより高齢者に対してはまだ実験が行えていない.よって,次年度は被験者拡大も含めて研究を遂行していきたいと考える.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画に沿って研究遂行が行えているため。

今後の研究の推進方策

今後,これまでの実験で得られたデータを基に,別課題の実験を行い,着目すべき脳領域および周波数の同定を進める.さらに対象者群を増やし集積データを増やす.同時に,得られた結果をもとに論文を執筆し,国際誌への投稿も継続実施していく.

次年度使用額が生じた理由

国際誌に論文を投稿中であるが、掲載までに至らず、掲載費用の支出が無かったため。翌年度には掲載を目指して研究活動に取り組み、掲載費用を支出する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 注意課題時に発生する脳波周波数の検討2023

    • 著者名/発表者名
      松尾萌美,阿部虎ノ輔,石橋卓也,江頭あやの,樋口隆志
    • 学会等名
      第57回日本作業療法学会

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公開日: 2024-12-25  

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