研究課題/領域番号 |
22K17664
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
白石 匡 近畿大学, 大学病院, 技術職員 (20832827)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ILD / 横隔膜 / 運動耐容能 |
研究実績の概要 |
研究開始時の研究の概要:間質性肺疾患(Interstitial lung disease; ILD)は,肺胞隔壁を病変の主座として炎症をきたす疾患の総称であり,肺容積の減少により横隔膜が挙上する.しかし,ILD患者の横隔膜動態や運動耐容能との関連についてはほとんど検討されていない本研究では,超音波診断装置を用いてILD患者の横隔膜動態を観察,および運動耐容能及び換気応答にどのように影響するかを検討し,COPD患者との比較で明らかにする.さらにILD患者を対象として,横隔膜動態から適正な負荷圧を設定し,横隔膜に対する吸気筋トレーニング(IMT)を行いその効果を検証する. 研究実績の概要:研究目的:超音波診断装置にてCOPD患者とILD患者,両者の中間としてCOPDと間質性肺炎のオーバーラップであるCPFE患者の横隔膜動態の特性を観察し,ILD患者に対するIMTの効果を検証する. ①ILD患者における横隔膜移動距離を測定し,COPD患者,CPFE患者との差を明らかにする.②副次評価項目としてILD患者の横隔膜移動距離が運動耐容能,労作時呼吸困難,換気効率などと関連があるかを検証し,COPD患者やCPFE患者との差異を明らかにする.③ILD患者に対する個別負荷圧設定下IMTの有用性をランダム化比較試験から明らかにする. 研究対象と研究方法:対象は近畿大学病院に通院中のILD患者とCOPD患者,CPFE患者である.2022年~2023年度は探索的観察研究(前向きコホート)により:ILD 群において重症度別の解析を行うとともに COPD群,CPFE群で横隔膜移動距離を群間比較するとともに,PImax,HRQOL 及び運動耐容能との関連を検討する.これまでの経過:目標症例数は60名(各群 20 名)であるが現時点ではILD患者15名となっている。現在さらに症例を集積中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス蔓延により一時外来呼吸リハビリテーションが中止されていたため、症例集積が遅れている。現在も感染状況をみながらとなっているため、症例集積が進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染状況が安定すれば、迅速に症例を集積していく予定である
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスにより、患者集積が遅れていることで備品の購入が遅れている。 また患者集積が遅れていることに伴い、学会発表や論文発表が遅延していることで次年度への繰り越しとなっている。
使用計画に関して、令和5年度は症例数の集積も可能となることが予想され、消耗品である呼吸機能検査用フィルターとマウスピースなどを購入予定である。また学会発表・参加に伴う交通費および参加費による支出が予想される。
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