研究課題/領域番号 |
22K17741
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
藤江 隼平 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (80882844)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | salusin / 動脈硬化 / 有酸素性トレーニング / 肥満 |
研究実績の概要 |
本研究では、肥満による動脈硬化度の増加を有酸素性トレーニングが低下させる機序に、血管作動性物質:salusin-αおよびβの分泌変動が及ぼす影響を解明することを目的としている。今年度は、動物試験として、肥満誘発性動脈硬化性疾患モデル動物(ApoE 遺伝子欠損[KO]マウス)を対象に、有酸素性トレーニングによる動脈組織中salusin-αおよびβタンパク発現の変動を検討した。8週齢のApoE KOマウスをそれぞれトレーニング群・コントロール群に分割し、健常対照マウス(C57BL/6Jマウス)をWT群とした。ApoE KOマウスは高脂肪食を摂取させ、WT群は通常食を摂取させた。有酸素性トレーニングは16週間の回転車輪を用いた自発的走運動を実施させた。動脈血管の脂肪沈着は、Oil Red O染色法によって検討し、動脈組織中salusin-αおよびβタンパク発現はwestern blot法を用いて検討した。また、運動による効果を確認するために、大腿四頭筋クエン酸合成酵素(citrate synthase:CS)活性も検討した。その結果、肥満により動脈組織中の脂肪沈着は増大するが、有酸素性トレーニングをすることによって低下改善することが示された。加えて、大腿四頭筋CS活性は肥満により低下したが、有酸素性トレーニングをすることにより増加改善した。さらに、肥満の発症や有酸素性トレーニングの実施により、動脈組織中salusin-αやβタンパク発現は変動する可能性のある結果が現在得られている。次年度以降で、肥満や運動によるsalusin-αやβの分泌変動の分子機序の検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物実験は長期飼育が必要であるが、既に肥満誘発性動脈硬化性疾患モデル動物を作成しており、動脈組成期中salusin-αやβタンパク発現も検討できている。次年度以降、さらに詳細な分子機序の検討を行う予定であるため,順調に研究は進展している。
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今後の研究の推進方策 |
肥満や運動によってsalusin-αやβタンパク発現が変動する可能性は現在確認できているが、その分子機序に関しては明らかにできていない。そこで、動物実験において、肥満誘発性動脈硬化性疾患モデル動物を対象に、肥満や運動によるsalusin-αやβタンパク発現の変動が動脈組織中の脂肪沈着に及ぼす分子機序の検討を行う予定である。
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