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2022 年度 実施状況報告書

子どもの体力低下を是正するマーケティング理論を用いた普及戦略の構築と効果検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K17752
研究機関島根大学

研究代表者

安部 孝文  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (30794953)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードマーケティング / 体力 / 身体活動 / 幼児
研究実績の概要

幼少期の体力の獲得は、生涯にわたる心身の健康の維持に不可欠である。スポーツ基本計画では、子どもの体力を昭和60年の水準まで引き上げることを目標に掲げたが、体力低下に歯止めがかからない。2012年に文部科学省は、全国の就学前施設に幼児期運動指針パンフレットを配布するなど幼児期からの体力づくりを強化した。その後、この普及政策の効果検証の報告はみられないなか、研究代表者は、国からの情報を認知していない保育者のいる施設の幼児は、体力向上の機会を失っている可能性があることを報告した。つまり、幼児の体力向上に向けて、「保育者に届く情報」を提供する必要がある。そこで、本研究の目的は、1)マーケティング理論を用いて幼児の体力向上につながる保育者への有効な普及戦略のアプローチは何かを明らかにする。そして、2)その普及戦略を教育保育政策に応用し、全市を対象としてその効果を検証する。
研究実施計画における2022年度の具体的な実績は以下の通りである。研究①では、普及戦略モデルを構築するため、既存データの整理・分析を実施した。分析から得られた知見は、コロナ禍における幼児の体力の低下を認めており、今後も推移を観察する必要がある。保育者が、幼児の体を動かす機会を確保する意図は95.8%あるものの、実際に時間を確保している割合は87.1%でありやや低かった。保育者が1日に確保している幼児の体を動かす時間は、幼児期運動指針を認知している者の方が有意に高かった。従って、幼児期運動指針の認知を高める必要がある。2023年度は、さらに分析をすすめ、実践に寄与する知見を得る。研究②では、体力向上の普及戦略の検証を行うため、モデル施設における初期評価を予定通り実施した。今後は、研究①の成果とともにモデル施設における保育者らと対話を進めながら、予備的に検証を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた2022年度の研究計画に基づく進捗であった。

今後の研究の推進方策

現時点では計画通り順調に研究が進展している。今後も計画に基づき研究を推進する。

次年度使用額が生じた理由

研究は順調に遂行していた。研究成果報告として行った学会発表が、新型コロナ感染症の流行時期と重なり、オンライン形式の発表としたため、出張等が不要となり旅費に関する計画が変更となった。今後、さらにデータ分析を進めるため、専門的統計ソフトの購入などに充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fundamental movement skills in preschoolers before and during the COVID-19 pandemic in Japan: a serial cross-sectional study2022

    • 著者名/発表者名
      Abe Takafumi、Kitayuguchi Jun、Fukushima Noritoshi、Kamada Masamitsu、Okada Shinpei、Ueta Kenji、Tanaka Chiaki、Mutoh Yoshiteru
    • 雑誌名

      Environmental Health and Preventive Medicine

      巻: 27 ページ: 26~26

    • DOI

      10.1265/ehpm.22-00049

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] PAIREMモデルを用いた保育者向け幼児期運動プログラム研修の普及・実装評価2022

    • 著者名/発表者名
      3.安部孝文、北湯口純、福島教照、岡田真平、鎌田真光
    • 学会等名
      第33回日本疫学会学術総会

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公開日: 2023-12-25  

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