研究課題/領域番号 |
22K17798
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
友滝 清一 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (80813394)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 胎児発育不全 / HIF / 低酸素 |
研究実績の概要 |
子宮内で低栄養や低酸素に晒され胎児発育不全(FGR)となった児は、発達障害のみならず、生後の血糖異常や将来のメタボリックシンドローム(MetS)発症のリスクが高い。しかし、FGRに伴う血糖異常やMetS発症の病態やその機序は未だに解明されていない。我々は、胎児が胎内での低酸素の環境に対し脳を保護するために適応しようとする過程にHypoxia inducible factor (HIF)が関与しており、この適応過程が生後の血糖異常や将来のMetS発症に繋がるという病態仮説を考えた。本研究の目的は、FGR胎児の低酸素に対する適応過程に、HIFがどのように関与し、それがどのように脳保護に寄与し、そして生後の血糖異常や将来のMetSなどの病態にどのように影響しているのかを明らかにすることである。 計画を改めて検討し、検体採取の容易さという理由から、モデル動物を当初予定していたマウスからラットに変更した。令和4年度はまず低酸素モデルラットの確立を行った。再現性を持ってFGR胎児が得られることを確認でき、低酸素モデルラットを確立できた。さらに、ELISAやmRNAの解析を当初の想定以上に進めることができた。現在は、ここまでの結果をまとめ、さらに低栄養モデルラットとの比較を含め検討を進めていくところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画を改めて検討し、検体採取の容易さという理由から、モデル動物を当初予定していたマウスからラットに変更した。その結果、モデル動物を使用してのELISAやmRNAの解析において想定以上の進展があった。 ヒトFGRの解析については、出生数低下の影響か、想定していたよりも対象児の出生が少なく、検体収集が遅れている現状である。
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今後の研究の推進方策 |
ヒトFGRの検体収集は引き続き進めていく。 低酸素モデルラットの解析は順調に進んでおり、さらに注力して解析を進めていく。今後は低栄養モデルラットとの比較を含め検討を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
モデル動物によるELISAやmRNAの解析が想定以上に進んだため、令和5年度分を前倒し請求したが、前倒しした全額は使用しなかったため、次年度使用額が生じている。元々の令和5年度の配分と合わせ、当初令和5年度に予定していた更なるモデルラットのELISAやmRNA解析を行う予定である。
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