本研究ではモデルマウスを用いることで、早期の段階で変性が生じた部位とその後に変性が拡がることが知られている部位同士を比較することで、miRNAの発現の違いを比較した。老化変性の拡大のトリガーとなるmiRNAやその一連の発現パターンから老化の進行へのヒントを得ることができた。これまではヒトではBraak仮説など、病理学的な老化性変化の拡大パターンは報告されていた。それになぞらうようにモデルマウスでmiRNAの発現パターンを今回の研究では示すことができた。miRNAでは単独の信号変化を追うのではなく、一連の信号変化を考慮した考察が今後は必要であることが予想された。
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