高機能暗号のFPGA実装の従来研究の多くにおいて,FPGA回路リソースの数%から数 十%程度しか使用しておらず,回路リソースを全て消費した際の性能について評価した研 究は少ない.また従来研究の多くは100~250MHz程度で動作する実装を提案しており,FPGAの最大動作周波数に迫る性能を発揮する実装も少ない。本研究は,これまでのコストパフォーマンス重視の研究の流れとは異なり,大規模FPGAにおける高機能暗号の性能限界を明らかにすることで,AWS (Amazon WebServices)などの巨大なFPGAをユーザーが利用できるクラウドサービスにおける高機能暗号の普及を促進させるという側面を持つ.
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