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2023 年度 実施状況報告書

符号化開口を用いた高速ホログラフィックプロジェクション

研究課題

研究課題/領域番号 22K17908
研究機関金沢大学

研究代表者

遠藤 優  金沢大学, 機械工学系, 助教 (50803293)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードホログラフィ / プロジェクション / 最適化
研究実績の概要

本研究課題では、高速なホログラフィックプロジェクションに必要な技術開発に取り組んでいる。具体的には、高速表示デバイスの活用と、開口設計およびホログラム最適化技術による再生像の画質改善に取り組む。本年度は主に、DMD (digital micromirror device) を用いたプロジェクションシステムの画質評価と、機械学習に基づくホログラム最適化アルゴリズムの開発を行った。

DMDを用いたプロジェクションシステムにおける画質評価では、不要光除去のために必要な開口を複数検討し、各開口を用いて得られた再生像の画質を評価した。同時に、DMDの高速性を活かして時間多重化による画質改善法を導入した。これは異なるランダム位相を付加したホログラムを時分割多重で再生することで、観測される平均強度像のノイズを低減させる手法である。複数の異なるランダム位相分布を検討し、本システムにおける画質改善効果を検証した。またDMDに表示するバイナリホログラムを最適化するアルゴリズムを開発した。ホログラムの最適化はその再生像画質向上のために重要であるが、従来の反復最適化アルゴリズムは長い計算時間を要していた。開発したアルゴリズムでは、従来の反復最適化アルゴリズムを展開してニューラルネットワークを構成し、少ない反復回数で良好な画質が得られるように学習を行う。シミュレーションでの検証により、開発したアルゴリズムの有効性を検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高速ホログラフィックプロジェクションシステムの評価と、ホログラム最適化アルゴリズムの開発は順調に進んでいる。本年度はプロジェクションシステムの画質評価を中心的に実施し、開口構造と多重化による画質改善効果を検証することができた。またこのシステムで使うホログラム最適化アルゴリズムも新たに開発し、シミュレーションで有効性を検証できた。光学実験はまだ実施できていないが、研究はおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

今後は、開発したホログラム最適化アルゴリズムをプロジェクションシステムに導入し、実システムにおける有効性を検証する。また高速ホログラフィックプロジェクションを使ったアプリケーションの開発にも着手する。

次年度使用額が生じた理由

円安の影響により機器の価格が高くなり、予算使用計画を見直した結果、次年度使用額が生じた。次年度以降は、代替物品や成果発表を中心に予算を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 図書 (1件)

  • [図書] GPU Acceleration of Compressive Holography2023

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Endo
    • 総ページ数
      12
    • 出版者
      Springer Nature Singapore
    • ISBN
      978-981-99-1938-3

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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