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2023 年度 実施状況報告書

手指動作の識別と定量を目的としたミリ波レーダ信号の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K17937
研究機関千葉工業大学

研究代表者

三木 大輔  千葉工業大学, 情報科学部, 助教 (70757343)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードミリ波レーダ / 人物動作解析 / 深層学習 / マルチインスタンス学習
研究実績の概要

本研究の目的は情報端末に対する非接触入力を実現する上で必要な複数種類の手指動作(タップ,スワイプ等)の検知と,それぞれの動作の大きさの程度を推定可能な検出モデルおよびその学習手法を確立することである.センサには79 GHz帯域のミリ波レーダを採用し,データの解析には深層ニューラルネットワーク (Deep Neural Network, DNN) を用い,その学習のために代表者らがこれまでに確立したマルチインスタンス学習 (Multiple instance learning, MIL) とランキング学習(Learning to Rank, LTR) を組み合わせた方法を応用する.これまでに,ミリ波レーダから取得される信号をrange doppler map (RDM) に変換し,提案手法により学習されたDNNにより手指動作認識が可能であることを確認した.特にFFTのハイパパラメータの設定にベイズ最適化等を用いることで識別精度の向上が可能であることを明らかにした.さらに,MILおよびLTRを応用した学習手法に関する検討を行い,アノテーションの付与されていないデータから手指の動作を決定づける特徴を抽出し,手指ジェスチャのローカライゼーションができるように学習が行われることを確認した.また,DNN に代えて時系列情報の扱いを得意とするスパイキングニューラルネットワーク (spiking neural network, SNN) を用いた手指動作認識手法の検討に取り組み,一定の成果が得られている.今後は,行動識別モデルの学習時のLTRに関する検討を進めることで,ジェスチャの大きさを推定可能とする.さらに,以上で確立した手法をミリ波レーダ信号の解析へ適用し,実機を用いた評価を行う.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ミリ波レーダにより取得されたRDMから手指ジェスチャを識別するDNNの学習手法を確立し,手指動作の識別が可能であることを確認している.さらに,弱教師ありデータを用いてジェスチャが行われた時間と大きさの程度のアノテーションを付与することなく,異なる大きさのジェスチャを識別するためのDNNモデルの学習手法を提案し,実験でその有効性を確認した.また,SNNおよびその学習手法に関する検討を行い,手指動作認識に適用できることを確認した.

今後の研究の推進方策

引き続き,DNNおよびその学習手法に関する検討を進め,特に行動識別モデルの学習時におけるLTRに基づく制約に関する検討を行うことで手指動作の定量可能とする.また,RDM生成時の信号処理手法について,識別精度を保ちながら高速化する方法について検討を進める.

次年度使用額が生じた理由

今年度はGPUを安価に取得できたため、次年度使用額が生じた。計算資源が不足しているため、GPU等の計算資源の購入に充てる計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] FMCW Radar-based Hand Motion Recognition using Weakly Supervised Deep Neural Network2024

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Miki, Yue Furuzuki, Shohei Matsumoto, Shunta Kimura
    • 学会等名
      12th IIAE International Conference on Industrial Application Engineering 2024
    • 国際学会
  • [学会発表] ランキング学習を用いた手指ジェスチャ識別手法に関する研究2024

    • 著者名/発表者名
      松本 笙平, 古月 夢媛, 木村 駿太, 三木 大輔
    • 学会等名
      電子情報通信学会東京支部学生会研究発表会

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公開日: 2024-12-25  

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