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2022 年度 実施状況報告書

パーキンソン病患者のすくみ足の定量的評価法と脳画像指標による統合的評価系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K18002
研究機関京都大学

研究代表者

東口 大樹  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60825553)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワードパーキンソン病 / すくみ足 / fMRI / 安静時機能的結合 / 大脳基底核 / 扁桃体 / 仮想現実 / 心理的負荷
研究実績の概要

パーキンソン病(PD)に特徴的な歩行障害であるすくみ足の機序について、まず最初に、仮想現実環境(VR)を使用し、不安や恐怖および注意の切替えによる要素といった病態を考慮した定量的行動指標を構築すること、次に、構築された行動評価系と安静時およびVRを応用した歩行想像課題時機能的MRI(fMRI)の2つの脳イメージング指標との関連性を多角的に検討し、実際のすくみ足の程度と相関する神経基盤を同定することとするが本研究の目的である。
研究一年目である2022年度は、病態を統合した行動評価系の開発のために、主にVR環境開発に取り組んだ。研究開発当初は、VR開発を外部に委託する予定であったが、経済情勢の悪化により、想定以上の見積となったため、一部自己作成を進めている。加えて、当初予定していたモーションキャプチャー、筋電図、加速度計と合わせた同時計測系の構築に、床反力計を組み合わせることが可能か検討している。
次に、既存データを用いて脳画像指標と行動学評価系を統合した多角的評価系の開発に向けて、質問紙によるすくみ足の重症度を、安静時機能的結合から予測するモデルを機械学習手法を用いて構築し、大脳基底核・小脳を含む皮質下運動ネットワーク、扁桃体などを含む感情ネットワーク、前頭頭頂ネットワークを含む認知ネットワークの相互作用がすくみ足の病態理解の一助となる可能性を示し、論文化した。再解析を繰り返し、無事に国際誌に採択された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1)2022年度から代表者の所属機関変更により、実験系を新たに組みなおす必要性が生じたため。
2)前述したように、研究開発当初は、VR開発を外部に委託する予定であったが、経済情勢の悪化により、想定以上の見積となり、計画変更したため遅れが生じている。そのため、本研究の基盤となるすくみ足を有するPD患者に対するfMRI研究を論文化して得た知見を踏まえて、脳画像指標の構築を進めている。

今後の研究の推進方策

2022年度から代表者の所属機関変更により、実験系を新たに組みなおす必要性が生じた。前所属機関とは物理的距離もあるため、現所属機関と前所属機関で並行して計測を行えるように、実験系の構築並びに整備を行う予定である。また、VR開発については、外部に委託する部分と自己作成する部分を切り分け、予算を調整する予定である。論文化して得た知見を踏まえて、脳画像指標の構築を進めており、上記の実験系が整備でき次第、計測を優先して行う。

次年度使用額が生じた理由

研究開発当初は、VR開発を外部に委託する予定であったが、経済情勢の悪化により、想定以上の見積となったため、次年度分と合算して、VRシステムを購入することも考慮し、大部分を繰り越した。一部自身で開発することも検討し、次年度に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Interactions across emotional, cognitive and subcortical motor networks underlying freezing of gait2023

    • 著者名/発表者名
      Togo Hiroki、Nakamura Tatsuhiro、Wakasugi Noritaka、Takahashi Yuji、Hanakawa Takashi
    • 雑誌名

      NeuroImage: Clinical

      巻: 37 ページ: 103342~103342

    • DOI

      10.1016/j.nicl.2023.103342

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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