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2023 年度 実績報告書

MRE11の新機能に着目したMRNの動的構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K18030
研究機関広島大学

研究代表者

清水 直登  広島大学, 統合生命科学研究科(理), 助教 (10911589)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
キーワードMRE11 / 相同組換え / DNA修復
研究実績の概要

相同組換えは、DSB切断端の5’末端からヌクレアーゼによる削り込みを受けることで開始される。削り込みよってできる3’末端が突出した一本鎖DNAは、RAD51蛋白質依存的に姉妹染色分体の相同領域に侵入する。侵入した一本鎖DNAの3’末端からDNA合成が起こる。DNA合成後、 DNA四本鎖からなる中間体、Joint molecule構造が生じる。このJoint molecule構造は、GEN1ヌクレアーゼなどによって切断され、相同組換えが完結する。MRE11ヌクレアーゼは、相同組換え修復の初期反応である DSB切断端の5’末端の削り込み反応に関与すると言われている。以前の報告では、50%程度の削り込み反応低下では、相同組換え頻度に影響を与えないことが示されている。そして、酵母におけるMRE11ヌクレアーゼ活性欠損及び遺伝子欠損の表現型は、極めて重篤な相同組換え欠損を示す。したがって、削り込み反応におけるMRE11の機能だけで、MRE11変異による重篤な組換え欠損が説明できるかは不明である。相同組換えにおけるMRE11の DSB切断端の5’末端の削り込み反応以外の機能を解明し、 MRE11変異による重篤な組換え欠損を示す原因を明らかにするために、MRE11ヌクレアーゼ活性欠損(MRE11-/H129N)することが可能なヒトTK6細胞を使った。MRE11-/H129N細胞では、野生型に比べ、相同組換え中間体(Joint molecule構造)であるIso-chromatid breakが顕著に増加した。そして、GEN1の過剰発現によって、放射線照射によって増加した Iso-chromatid break形成が抑制された。このことから、TK6細胞において、MRE11ヌクレアーゼは、 5’末端の削り込み反応以降に形成される組換え中間体の解消に重要な役割を果たしていることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)

  • [学会発表] 相同組換え中間体解消における動的変化の可視化2023

    • 著者名/発表者名
      津田雅貴, 濵田優作, 清水直登
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
    • 国際学会
  • [学会発表] 相同組換え中間体解消における動的変化を可視化する技術の開発2023

    • 著者名/発表者名
      津田雅貴, 清水直登
    • 学会等名
      日本環境変異原ゲノム学会第52回大会
    • 国際学会
  • [学会発表] 相同組換え中間体解消における動的変化を可視化する技術の開発2023

    • 著者名/発表者名
      津田雅貴, 濱田優作, 清水直登
    • 学会等名
      日本放射線影響学会第66回大会
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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