研究課題/領域番号 |
22K18071
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
楊 イ翔 早稲田大学, 理工学術院(環境・エネルギー研究科・環境総合研究センター), 講師(任期付) (20755938)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 電気バス / プラグインハイブリッドバス / 燃料電池バス / 適合領域 / 環境調和性 / 低炭素効果 |
研究実績の概要 |
近年,自動車を電動化する次世代技術は急速に進化しているが,日本が比較的に電動化しやすい公共交通の電動化でも他国に比べて出遅れている.その原因は,各種電動バスの最適な走行条件/設計指針/運行方式,すなわち各種電動バスの適合領域が十分に把握されていないためと考えている.本研究は,バッテリ電気バス,プラグインハイブリッドバス,燃料電池バスの適合領域を明確し,主に①各電動バスに対し,車両重量,電費・燃費性能,航続距離,最大乗車人数などの車両性能について評価し,横軸航続距離,縦軸車両総重量をとる適合領域を明確化する;②車両導入の観点から,導入する際にバス仕業への影響,また導入後に低炭素効果などの環境調和性を評価することに着目する.本年度では課題①に取り込み,以下の具体的成果があった. バッテリ電気バスとプラグインハイブリッドバスに対し,車載機器搭載における種々の設計制約(機器可載空間や前後軸荷重,転角性能など)を考慮したうえで,バッテリと燃料電池の現状技術レベルおよび2030年技術レベルにおける,それぞれの小型,中型,大型バスの設計手法を確立した.具体的に,乗車定員を現在のディーゼルバスと同定員を維持する前提で,バッテリの最大搭載を図る日中走行・夜間充電の運用方式を想定し設計した.それらの設計を基にバックワード式の車両シミュレーターを構築し,航続距離性能や電費性能を計算した.これにより異なる車格に対し,バッテリ電気バスとプラグインハイブリッドバス両者の車両重量対航続距離の適合領域を明らかになった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
燃料電池バスの設計については,電気バスとプラグインハイブリッドバスに比べ,より多くの情報収集が必要であるため,その設計手法の構築進捗は当初の予想よりもやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
燃料電池バスの設計を完了し,車両シミュレーターを構築後に,計画通りに航続距離,環境調和性などの適合領域を決定していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
機器を購入した差額は,次年度の人件費と合わせて活用する予定である.
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