ビームリサイクルとは生成数の少ない稀少な不安定核に対して精密な核反応研究を実現するために開発された技術である。ビームリサイクルでは不安定核を重イオン蓄積リングに蓄積し、核反応するまで内部標的に衝突させ続ける。しかし標的通過時にエネルギー分散と角度分散は増大していき蓄積が困難となる。それらの分散補正のために、蓄積粒子の情報を取得し適切なフィードバック信号を作成するためのアクティブ内部標的(IAT)の開発を行った。本研究ではMCPを用いたIATのプロトタイプ機と信号処理系の回路を開発し、その性能を評価した。その結果、IATに必要な仕様を明らかにし、また実装可能な信号処理系回路の開発に成功した。
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