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2022 年度 実施状況報告書

図書館におけるLGBTQ当事者が求める図書の提供実態

研究課題

研究課題/領域番号 22K18157
研究機関桃山学院大学

研究代表者

水沼 友宏  桃山学院大学, 経営学部, 講師 (20822688)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワードLGBTQ / 性的マイノリティ / 図書館 / 所蔵調査 / 質問紙調査
研究実績の概要

本研究課題は,公共・学校・大学図書館を対象としたLGBTQ関連図書の所蔵調査と,LGBTQ当事者を対象とした「読みたい図書」を尋ねるアンケート調査の2つの調査を実施することで,当事者が求める図書が各種図書館で提供されているのかを明らかにするものである。そのために2022年度は以下の3つに着手した。即ち,(1)LGBTQ関連図書リストの作成,(2)アンケート調査票の作成,(3)大学図書館の所蔵調査のためのプログラム作成,の3つである。以下では,それぞれについて述べる。
(1)としては,まず国立国会図書館の所蔵データベースを用いて「同性愛」を主題とした図書のリストを作成した。次に,検索エンジンを用いて図書館や関係団体が公開するLGBTQ関連図書のブックリストを見つけだし,それらをもとに図書リストを作成した。さらに,ライブラリを併設する複数のLGBTQ関連団体に打診し,当該ライブラリが所蔵する図書のリストの入手を試みた(1館は入手済み,1館は次年度入手予定)。2023年度はこれらを統合し,調査対象のLGBTQ関連図書リストを完成させる予定である。(2)としては,アンケートの調査項目を検討し,調査票を作成した。その上で調査会社とミーティングを行った。(3)としては,CiNiiウェブAPIを用いて大学図書館の所蔵データを入手するプログラムを作成した。
また当事者が求める図書が当事者が求める形で提供されているのかについても調査をすべきだと考えたことから,2022年度は公共図書館のOPACを用いてどのようにLGBTQ関連図書が提供されているのかについても調査した。この調査結果についても今後実施するアンケート調査の結果と比較し,当事者の求める形で提供されているのかを明らかにする予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定では,2022年度中に調査対象のLGBTQ関連図書リストを完成させる予定だった。しかし,当初の予定になかった提供方法についての調査を実施したり,より広範な情報源を用いて図書リストを作成することにしたりと,調査方法の見直しを行ったことから2022年度中にリストを完成させることが出来なかった。しかし,アンケート調査や所蔵調査は当初の予定では2023度以降に着手する予定だったが,これらについては前倒しして取り組んでいることから,総合的に見て「概ね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

まず調査対象のLGBTQ関連図書リストを完成させる。その上で,そのリストに基づき学校・大学・公共図書館を対象とした所蔵調査を実施する。また,同リストに基づき,当事者を対象に各図書について「読みたい/読みたくない」を尋ねるアンケート調査を実施する。加えて提供方法に関する希望を尋ねるアンケート調査も実施する。最後にそれらの結果を突き合わせ,LGBTQ当事者が求める図書が学校・大学・公共図書館で提供されているのか,それらは求める形で提供されているのかを明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

2023年度に実施を予定しているアンケート調査について調査会社と打ち合わせを行ったところ,当初の予算以上に費用がかかることが判明した。そこで2022年度は,対面予定だった打ち合わせをオンラインに変えることで旅費を抑えたり,物品の購入を控えたりすることで,2023年度以降に予算を回すことにしたため。

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公開日: 2023-12-25  

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