研究課題
挑戦的研究(開拓)
エネルギー密度が低いため効果的な活用が見出せていなかった太陽光エネルギーの熱利用技術に対して,CNT(カーボンナノチューブ)を量子非平衡吸収体として用いるとともに,被加熱物質の分子振動を非熱的に励起することにより,高流束エネルギー伝達を実現することで太陽光の熱利用技術を大きく変革しようとする.同時に,この技術を用いて急速温水,蒸気生成を実現し,提案コンセプトの実証まで行う.
CNTを太陽光エネルギーの量子非平衡吸収体として用いることにより,CNTを非熱的に励起し,水分子へ非熱的に伝えるエネルギー伝達を実現することによって,高速昇温を可能とし,従来の伝熱限界を超えた温水・蒸気発生を可能とすることを実証する.これにより,太古から利用されてきた太陽光の熱媒加熱の原理を量子物性科学の成果を足掛かりとして根本から変革し,太陽光の活用に新たな道を切り開くものと期待する.