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2022 年度 実施状況報告書

地盤内深層空洞探知に応用する水みち探索のための地下流水音測定の高度化

研究課題

研究課題/領域番号 22K18297
研究機関東京大学

研究代表者

桑野 玲子  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80312974)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2027-03-31
キーワード内部侵食 / 水みち / 地盤陥没
研究実績の概要

本研究は、地下2~20m程度の深さに存在する地盤内空洞を、地盤陥没に至る前に見つける技術を開発するための基礎研究である。地盤陥没現象は、その規模や場所によっては深刻であるものの、大規模陥没を引き起こしかねない深層部空洞は既存の物理探査法では探知できない。一方、自然に生成する深層部の地盤内空洞の多くは地下の水みちによる地盤の内部侵食によってできると考えられるので、空洞の元となる水みちを特定する探査手法の開発が有効と考えられる。地中を流れる水から生じる曝気音を採音する地下流水音測定法を高度化し、模型実験およびフィールド調査で、多点同時測定を試行することにより地中の水みちの位置、規模、深さを把握できる技術開発を目指す。
今年度は、地下流水音の基本特性の把握、および地下流水音を他の環境ノイズの中から効率的に収集する方法を模索するため、模型実験、および自然の水みちが存在すると考えられる北海道のフィールドにて現地調査を実施した。信号処理を施すことにより地中の多点で同時発生していると考えられる地下流水音を個別に同定する可能性を示し、流水音発生地点の深さと位置の特定への糸口をつかんだ。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

地下流水音の多点同時測定のために、センサ開発が必要であるが、国際情勢のためか、センサ材料の調達が困難であり、開発が遅れている。

今後の研究の推進方策

引き続き、模型実験・現地調査による地下流水音の基本特性の把握を進めると共に、地下流水音の特性を踏まえたセンサ製作を実施し、多点同時測定システムの開発へとつなげる。
センサ材料の調達に遅れが生じているが、調達可能な材料を中心に試作を試みる。

次年度使用額が生じた理由

中国から消耗品を購入した際、レートの関係で未使用金が発生したため、次年度での消耗品購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Influence of density on the post-suffusion behavior of gap-graded sand with fines2022

    • 著者名/発表者名
      Bedja Mehdi、Umar Muhammad、Kuwano Reiko
    • 雑誌名

      Soils and Foundations

      巻: 62 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.sandf.2022.101159

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Effects of internal erosion on the cyclic and post-cyclic mechanical behaviours of reconstituted volcanic ash2022

    • 著者名/発表者名
      Chitravel Sanjei、Otsubo Masahide、Kuwano Reiko
    • 雑誌名

      Soils and Foundations

      巻: 62 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.sandf.2022.101111

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Post-erosion mechanical responses of internally unstable gap-graded soil under drained torsional simple shear and triaxial compression2022

    • 著者名/発表者名
      Chitravel Sanjei、Otsubo Masahide、Kuno Makoto、Kuwano Reiko
    • 雑誌名

      Soils and Foundations

      巻: 62 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.sandf.2022.101224

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 弾性波伝播特性に着目した深部空洞探査可能性の検討2022

    • 著者名/発表者名
      唐崎遥平
    • 学会等名
      第57回地盤工学研究発表会

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公開日: 2023-12-25  

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