研究課題
挑戦的研究(開拓)
飽和炭化水素の直接ホスフィニル化は、高機能材料の一角をなす有機リン化合物を天然資源から廃棄物を出さずに直接合成できる方法であるが、極めて困難とされている。本研究は、二配位リンカチオンの可視光照射によってリン超活性種(励起状態)を発生させ、飽和炭化水素の直接ホスフィニル化実現に挑戦する研究である。
等電子構造を持つ励起シリレン様の反応が起こることを期待した飽和炭化水素の直接ホスフィニル化を目指した研究であり、独自性に富みつつ合理的な設計で新規な活性種の発生に挑む点が評価できる。速度論的安定化のための特殊構造を実用上どう処理するかによるが、実現すれば学術的にも工業的にもインパクトが大きいと思われる。