藻類ウイルス蛋白質を用いたオーダーメイド型糖鎖認識センシング技術の開発

2022 年度 審査結果の所見

• 研究課題/領域番号: 22K18350
• 研究種目: 挑戦的研究(開拓)
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
• 研究機関: 高知大学
• 研究代表者: 長崎 慶三 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (00222175)
• 研究分担者: 前田 広道 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (20437734) ; 花崎 和弘 高知大学, 医学部附属病院, 特任教授 (30240790) ; 高橋 迪子 高知大学, 医学部, 特任助教 (40868189) ; 和田 啓 宮崎大学, 医学部, 教授 (80379304)
• 研究期間 (年度): 2022-06-30 – 2026-03-31

研究の概要

本研究は、赤潮原因藻類に感染するウイルスが長鎖アミノ酸配列の高度反復領域をもち、それが宿主である赤潮生物の細胞表面の糖鎖を認識し、宿主が人であっても結合する糖鎖の構成単糖が共通すると想定されることから、アミノ酸配列の反復単位の違いによる糖鎖認識の特異性への影響を詳細に調べ、それを人の疾病関連糖鎖に適合させる中で法則性を把握し、オーダーメイド型糖鎖認識分子の設計・作出技術の開発につなげるものである。

学術的意義、期待される成果

本研究は、赤潮藻類に感染するウイルスと宿主との関係で想定される糖鎖認識機構の成果を海洋での生物間相互作用の枠を超え、人の疾病と糖鎖の密接な関係の理解と糖鎖の認識技術に適応しようとする点に研究の意義がある。本研究の成果は、さまざまな疾病の診断技術や効果的な薬物開発を通じて糖鎖医学、薬学分野に大いなる変革・開拓をもたらす可能性があり、海洋医学という新しい分野の創出につながることも想定される。